ファッションブランドのCECIL McBEE(以下、セシル)が、全店舗の閉鎖を発表。開業40周年を迎えたマルキューは、昨年春に大規模なリニューアルを実施し、トレードマークの「SHIBUYA109」のロゴや内装を一新して話題になった。90年代後半から2000年代初めのギャルカルチャーを振り返る時、必ず名前があがる歌姫・浜崎あゆみ(41)が、にわかに注目を集めている。
今年はテレビ朝日系のドラマ『M 愛すべき人がいて』が大きな話題を呼んだ。原作は浜崎あゆみを主人公とした小松成美の同名小説(幻冬舎刊)。ドラマ放送中は、フリーアナウンサーの田中みな実の怪演も話題だったが、安斉かれん演じる主人公・アユをはじめとする登場人物のファッションに度肝を抜かれ、懐かしさを感じる視聴者もいたようだ。1999年生まれの安斉は8月15日、21歳の誕生日を迎えた。モデルとなった浜崎あゆみとは約20歳差の新鋭だ。
中高生時代に浜崎のファンだった長澤未来さん(仮名・35歳)は、ドラマ『M』を全話観たという。
「笑っちゃうシーンもたくさんあったけど、異彩を放つくらいちょっとダサい雰囲気のファッションに懐かしさを感じましたね。私が一番あゆにハマってたのが16歳くらいの頃。私の周りはみんなあゆが好きで、友だちの家に行くと『M』がかかっていたから一番思い出深い曲かも。アルバムをMD(ミニディスク)に録音して、ウォークマンで聞いてましたね」
ガラケーにラインストーンを貼っているのをマネ
MDは、90年代から2000年代前半に一世を風靡した録音メディア。アラサー世代には懐かしいアイテムのひとつだ。そして、音楽以外でもいろいろな影響を受けた、と長澤さんは話す。
「あゆの影響で、いろんなものをデコりました。ガラケーにラインストーンを貼っているのをマネしたり、ストラップも重たくなるほどつけてましたね(笑)。あゆのファッションは派手だったのでそのままマネはできなかったけど、とても好きでした」
女子高生の憧れだった浜崎を「とにかく神的存在だった」と語るのは、松本美奈さん(仮名・32歳)。“あゆ熱”が最高潮だった頃には、浜崎あゆみが毎年開催している「カウントダウン・ライヴ」にも一人で行っていたという。
「当時はチケットが全然取れなくて、高値で買うこともありました。CDも発売日に買って、歌番組も録画して、ケータイの着うたも全部あゆ。バックダンサーとして活躍していたSHU-YAさんのダンススクールにも通ったりしてました(笑)」