オリックスの「ビクトリーロード」を作ってみたらどうか
ただもちろん、就任したてのご祝儀相場も永久に続く事は無い。勝てなくなればやはり「全員で戦う」とか「今日がダメでも信じている」とか、そんな希望のワードが却って青臭ワードとしてファンの憤りを助長させる事だろう。今度は新たにアンチ中嶋采配なるものを生むのかもしれない。しかし、仮にそんな状況になっても今日の中嶋イズムは絶やさないで欲しいと思う。今、中嶋監督代行が手掛けているこの再建への第一歩は、それほど大切でチーム作りの根幹にあたる部分だと思うのだ。今日勝ったとか昨日負けたとか、そんな小さな事ではなくて。
最後にミュージシャンである自分から一つ提案したい事がある。それは「チーム全員で歌える替え歌でも作ってみてはどうだろうか?」って事だ。(もちろんコロナ禍が落ち着いてからチーム全員で一緒に歌える歌って事だが。)
ラグビーW杯でチーム全員が円陣を組んで合唱し、彼らが自らを奮い立たせた「ビクトリーロード」。主将リーチ・マイケル選手が、文化も歩んだ道程もそれぞれ違う日本代表に一つの故郷を作りたい!と願い呼びかけたというこの歌は、ラグビーファンのみならず世界中のスポーツファンに感動をもたらした。もちろん、この歌が感動をもたらした訳ではなく、この歌を故郷とした選手たちの一致団結したプレーが感動をもたらしたのだが、きっとこの歌無しではその感動も無かった事だろう。断言しよう。間違いなく歌の力は素晴らしい。だからこその提案である。そう、オリックス・バファローズの「ビクトリーロード」を作ってみたらどうだろうか。更にひとつになる為に、チームが一丸となって戦う為に。
もちろん「SKY」を歌ってくれればそれはそれでミュージシャン冥利に尽きるのだが、そこはホラ、手前味噌過ぎるので一応は自重して……。でも、「SKY」で替え歌を作るなら手洗いver.とか時事ネタはやめてよね。
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