「大変申し訳ない気持ち」という“手越担”も
1)手越担の中にも、本書が出版されて傷ついている人はいます。その方は岩橋さんや松島さんのファンからの投稿に、申し訳なさそうにこう弁解されています。
《手越くんのファンながら大変申し訳ない気持ちではあるのですが、手越くんの真意はSNSでの誹謗中傷が平気で行われてしまう不寛容な社会への問題提起です。目次と冒頭の文章で判断されてしまったのかもしれませんが(「万人に伝える技術!」と読みながら思いました)、最後まで読むと、ゆっくり休んで元気になったらファンの子を勇気づけてほしいなという言葉で締めくくられています。ただ、わざわざ後輩の名前を出さず、しっかり見解を書いてほしい気持ちもありました》
SNSによる誹謗中傷について問題提起したいのであれば、手越さんがご自身の実体験を示すなどして語ればいいこと。そうした落ち度を認めた上で、「手越さんのファンとして、傷つけてしまった松島さんや岩橋さんのファンの方に謝りたい。そして、本来手越さんが語りたいのはこういうことだと知ってほしい」という真摯な思いが伝わってきます。
手越担から“担降り”する人
「AVALANCHE~雪崩~」の影響はファンの対立を煽るだけでは済みませんでした。いままで数々のスキャンダルを乗り越えてきた1)手越担ですが、本書をきっかけに“担降り”する人も見られます。
《手越くんのファンでしたが、本の出版で降りる決心がつきました。何人ものタレントさんの話を書き、それで話題を集め、お金も儲けて……。彼が事務所を辞めてまでやりたかったことは、人の過去を晒したり、他者を論評したりすることなのでしょうか。がっかりしましたし、応援する気が完全になくなりました。よく“引き際の美学”と言われますが、“引いたあとの美学”もあるような気がします。いろいろありすぎて、心が疲れました。今は手越担の親友に、どう担当を降りたことを伝えるかモヤモヤしています》
この方は手越さんに失望すると同時に、「なぜこの人を好きだったのか」「私は見る目がないのか」など、ご自身さえも責めの対象とし、苦しまれたのではないでしょうか。ファンをやめるとなれば、仲間から「裏切りだ」と責められることもあります。それでもこの方は「AVALANCHE~雪崩~」を機に、“担降り”という“別れ”を選びました。