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「河野首相・進次郎官房長官」くらいの若返りが必要

 今回の総裁選では、主要派閥の重鎮が推す菅さんが優勢だと伝えられています。「平時」の首相を決めるのであれば、これまでのように自民党の長老たちが党内の都合や力関係で決めても、「所詮、そうだろうな」と思うだけでしたが、今回は少し心配です。

 いま日本は歴史的な「有事」に襲われています。このようなときに平時の感覚で、年齢を重ねた候補者の中から首相を決めるべきではありません。

 立候補を表明している菅さん、石破さん、岸田さんは、いずれも還暦を過ぎています。安倍首相は持病の再発というある種の「体力問題」で辞任に至ったわけですから、まず何よりもこの非常事態の激務にも耐えうる体力と若さを持ち合わせた人が国を引っ張らないといけません。

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 フランスのマクロン大統領のように、世界を見れば若いリーダーたちが数多く活躍しているのです。もちろん、若ければよいということではありません。たとえば、世論調査で人気のあった小泉進次郎さんは、環境大臣就任後、国際会議の記者会見ではっきりとものが言えず立ち往生して、国際的にも国内的にも株を落としました。しかし、いまはそこから立ち直り、環境大臣として経済産業省を説き伏せて、石炭燃料問題に道筋をつけました。その後は、地球環境問題についても思い切った発言が出来るようになりました。体力以外にも、こうした「伸びしろ」が、今回出馬表明している3人には見当たらないのです。

小泉進次郎氏 ©️文藝春秋

 コロナ禍が突きつけた安倍政権の限界は、自民党の「長老支配による政治」の限界でもあります。日本を取り巻く厳しい国際情勢に対応し、他国と互角に渡り合っていくためには、河野さんや進次郞さんといった若い政治家が先頭に立つべきなのです。それこそ「河野太郎首相・小泉進次郎官房長官」くらいの人事で国を動かしてもらいたいと思っています。