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俺たちのトランプ、ついに「ノーベル平和賞」ノミネートの快挙

2020/09/11
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トランプさんもアレだが、バイデンさんも相当アレなのではないか

 足元では黒人差別への抗議運動BLM問題がいまだに社会でくすぶり、いや、ああいう差別はほんと良くないよね、と思うわけですよ。しかし、トランプさんはこの問題について国民の連帯を呼び掛けるどころか、どことなく逃げ回っている印象が強く、これは終わっただろ、バイバイトランプ、いままで面白かったよありがとうということで、幾つかある大統領選に向けた事前調査によるトランプ当選確率は7月の段階ではまさかの8%台。低すぎる。一騎打ちだぞ。92対8。これはトランプ終ったな。そんなふうに考えていた時期が俺にもありました。

 ところがですね、トランプさんなど1期4年で落選させてやろうと意気込んで、9月に入り残り2か月を切った11月3日の大統領選に向けて高らかに担ぎ上げた民主党のジョー・バイデンさんがどうも……アレです。トランプさんもアレだが、バイデンさんも相当アレなのではないか。

“どうもアレ”なジョー・バイデンさん ©getty

 8月上旬、バイデンさんがオンラインイベントで「ヒスパニック(中南米系)の社会は、黒人社会と異なり、信じられないほど多様だ」とぶっ放し、まるで黒人社会が多様ではないかのように受け取られること待ったなしの失言で騒ぎになり始めます。なんかおかしい。

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 ざわざわしているところへ、バイデンさんの面白発言が次々と話題になり始めます。電球を発明したのは黒人であって「エジソンという名前の白人ではない」。あまりにも失言が多すぎて、証券会社が「バイデンさん失言集」を作るほど盛り上がっており、77歳のバイデンさんには認知症の疑いがあるのではという話題でもちきりです。民主党、他にいなかったのかよ。

大統領選はちょっと頭のおかしいアメリカ人高齢者同士の戦いに

 これはもう、アメリカ人の不幸に同情を寄せるしかありません。私たち東京都民も都知事に小池百合子を選んでしまった教訓がありますし、誰を選んでも地獄しか待っていなそうな世界線というのは悲しいものです。

©iStock.com

 アメリカの大統領選はアレなトランプさんと、アレなバイデンさんのいずれかを選ばなければいけないという壮大な罰ゲームに発展してしまいます。一時期はこりゃもう勝ったも同然、Vやねんと思っていたバイデンさんが表で喋れば喋るほど、どうにも認知症なのではないかとしか思えないような失言を連発して、順調に中間層から「駄目だこりゃ」と思われどんどん支持を落としていきます。

 明らかにヤバい感じのトランプさんと、どう見てもアカン感じのバイデンさん。何という壮絶な譲り合い。覇権国家である世界帝国アメリカのトップを決める大統領選は世界の民主主義の最高峰であるはずが、ちょっとおかしいアメリカ人高齢者同士の戦いになってしまうという壊れゆく世界線の入口になっておるのです。