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「令和おじさん」のゾクッとする‟怪談”話 菅義偉新首相の本当の怖さとは?

「従った人には恩義を感じ、もし抵抗すれば干すという方だと思います」

2020/09/15

genre : ニュース, 政治

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「アドリブが弱い」疑惑だって……本当は怖い!

 それにしてもキャスターが時の権力者に質問してなぜ怒られなければならないのか。「なぜ、あんな聞き方をする」と言われなければならないのか。

 そもそもクロ現への出演は菅氏側からの要望であったといい、

《ふつうは国谷キャスターとゲストの1対1となるのが基本だが、菅長官が出演した際は、政治部側から「記者を出させてほしい」と要望があり、政治部記者も国谷キャスターとは別の聞き手となる珍しい形式になっていた。》(P210)

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 おそらく、なじみの政治記者も配置することで「試合形式」は菅氏に配慮したのだろう。

2019年撮影 ©️文芸春秋

 読んでて思ったのだが、ここまでしてもらっても本番が「不穏試合」となってしまうのは、問題はむしろ菅氏のトーク力にあるのではないだろうか。失礼ながらそう思う。

 おまけに「試合」が終わったあとに周辺がいろいろ言ってくるって……。

 本当は怖い令和おじさん。本当はアドリブが弱い疑惑の令和おじさん……。

2020年撮影 ©️文芸春秋

 

 菅氏は最近の総裁選の討論でも消費税や自衛隊について不安定な発言をしている。

 心配になるのはこういう方が日本の政治のトップになるという「国益」についてである。外交でトランプやプーチンや習近平らを相手にしたとき「意向を忖度」とか「周辺があとからいろいろ言う」手法は通じないはずだ。

 菅氏は国内ではその指摘は当たらないという態度で済ませてきたが、首相になるからにはトークスキルをアップさせてもらわないと日本が危うい。

 そういう意味でも「本当は怖い令和おじさん」なのである。

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