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若手の8割が一時無収入に!?……林家木りんが明かす「コロナ時代の落語家“懐事情”」

若手の8割が一時無収入に!?……林家木りんが明かす「コロナ時代の落語家“懐事情”」

2020/09/20
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“オンライン落語”得意な噺家、不得手な噺家

 ここで最近増えてきたのが、オンライン落語会。オンラインやネット配信でする落語ほど得手不得手がハッキリわかれるものはないのではないかと思います。

 普段どんなに爆笑を取る師匠でも無観客でお客さんの反応がないのはやはりやりづらい、かと思いきや、いつもと変わらず安定の高座を見せる人や、むしろ「客なんていないほうがやりやすいや!」と開き直って伸び伸びやる若手もいたり、そもそも「ネットが使えない!!」……とそれぞれです。

オンライン落語に臨む木りん

 オンライン開催の場合、収入は二つに分かれます。主催者がいる場合は大抵、決まった額をいただけます。主催者はオンラインチケットを発行しつまりはそれが入場料となるわけです。しかし、ネット配信の場合、中々集客が読みづらいというのがあります。

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投げ銭システムの落とし穴

 そこで、自主興行の場合などでは無料配信による「投げ銭」システムを導入する人も多くあります。これは金額も自由に設定でき、100円、200円という人からいきなり「1万円!」なんて人やよく見るとドルで投げ銭する人まで!

 とある兄さんなんかは、「自分のご贔屓は社長やお医者さんが多くて、普段忙しくて落語会には来れないけどお金は持ってる人が多いからここで応援してもらおう!」と画策するもフタを開けると投げ銭額がまさかのゼロ円!? 年配のお偉いさん方は視聴するのが精いっぱいで、投げ銭までたどり着けなかったみたいです。

 YouTubeなどで、落語を配信。無料なのでパソコンやスマホがあれば手軽に見れて、地元や地方などの普段会に来れない人たちにも見てもらえるというメリットが。

 無料前提の会ですが、見ながら「面白い!」「応援しよう!」と思っていただいた方には好きな金額を指定して、ネット上で「投げ銭」をしてもらいこれが(手数料は引かれますが)演者の懐に入るというシステムです。

 ちなみにこう見えて僕はITに強い落語家なんですよ。なんせ、落語界で最初にPayPayを導入したのは僕なんです! どさくさに紛れてYouTubeも始めました! 木りんがキリンの前で落語をした動画などをアップしております。

林家キリんチャンネル〜ときどき立川かしめ〜「きりんの前で木りんが落語をしてみた!」

 

 林家キリんチャンネル、登録お願いします!!(笑)