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落合 「麦なら言わなくても、わかるでしょ?」って。

門脇 だから駒に関しては今まで、話し合っているようで話し合っていないんですね。ただ一点、駒は戦災孤児ではあるけれども、麒麟の存在を信じ、殺戮の時代の中でも希望を見つけられる人だと。だから「“跳ねて”ほしい」ということを、すごく言われました。そこはいつも気をつけて明るく演じています。

©NHK

長谷川博己さんの印象が変わった!

 クランクインは昨年6月。今年4月1日に新型コロナの影響で撮影は中断されたが、すでに10か月近く撮影を行っていたため、現場はひとつの「チーム」となっていた。撮影再開はスムーズで役者同士もいい関係を築けているという。

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落合 長谷川さんの真っ直ぐな芝居、熱く語る演技はすごくいい。(脚本の)池端さんもこの演技を見越していたから、「光秀は長谷川君しか考えられない」と言っていたんだと思います。

門脇 現場での長谷川さんはとてもフレンドリーで「自分、冗談なんて言わないですよ」みたいなテンションのまま、たまに冗談を言うような方です。『二重生活』(15年)という映画でご一緒したのですが、その時はあまり撮影も重ならず、それほど親しくなれなかったんです。でもその後、テレビ局の食堂で偶然会ったら「オッス、麦ちゃん!」みたいな感じでずっと喋って下さって、そこから印象が変わりました(笑)。

落合 ユースケ・サンタマリアさん(朝倉義景役)や堺正章さん(望月東庵役)も、普段から面白い方ですよね。

撮影初日にものすごく緊張していた“あの人”

門脇 ユースケさんはちょうど昨日、メイク場ですれ違ったんですが、ずっと喋っておられました(笑)。堺さんも、本当にフランク、そしてフラットに接してくださって、私も自然にツッコんじゃうくらいです。 

落合 逆に、初日の岡村さんは誰が見てもわかるくらいにものすごく緊張されていましたね。

落合将チーフ・プロデューサー

門脇 6時間くらい収録が押していて、深夜になって。その時のスタジオは、撮影が始まる前に必ず「ブーッ!」ってブザー音が鳴るんですよ。初めての方はビックリされるんですが、岡村さんはその音を聞く度にビクッとして、毎回セリフが全部飛ぶっておっしゃっていました(笑)。でも2回目の収録からは、もう緊張も解けていらっしゃいましたね。