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――ライオンズ好きの猪狩さんらしいたとえですね。

猪狩 一気にファンがいなくなったように感じて、当時はすごくショックでしたね。でも「また新しく好きになってくれる人を見つけるしかないな」と思って、がむしゃらに活動してました。

自分がこんなにしぶとい性格だとは思ってなくて

――仮面女子に昇格できなかったショックなどが重なり、休業された期間も2ヵ月あったそうですね。復帰する人は稀なんですか?

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猪狩 そうですね。メンタルや体調を崩してお休みした子は、そのまま辞めてしまう事が多かったんです。なので、私が復帰した時は皆さん驚かれたと思います。

 

――アイドルになる前から、物事を諦めない性格だったのですか?

猪狩 いや、自分でも結構驚いてるんですよ。自分がこんなにしぶとい性格だとは思ってなくて。過去を振り返ると、何か1つにすごくこだわって頑張ったことがなかったと思うんです。学生時代に、管理栄養士の国家試験を受けた時は準備を頑張りましたけど、基本的には何をやるにも中途半端でした。

 なので、仮面女子になってから、そういう負けず嫌いなところが開花したと言いますか。あとは仮面女子独特の昇格制度というのも「目標が見える」という意味では大きかったかもしれないです。

下積み時代の苦労が、事故後のリハビリ生活で活きた

――下積みで苦労された経験は事故後にも活きましたか。

猪狩 そうですね。仮面女子になりたいけどなれなくて、でも諦めなくて、という苦しい時期が3年続いたことで、メンタルが鍛えられていたと思うので。その時強くなれたから、事故後のリハビリ生活もちゃんと乗り越えて復帰できたのかなと思います。

――挫折を味わっている人達を勇気付けるご経歴ですよね。

猪狩 私の場合は、仮面女子から離れることで駄目になってしまうというか、自分からアイドルというものを取られたら、抜け殻のようになってしまうタイプだったんだと思います。だからアイドルを続けることによって良い方向に行ったと。仮面女子は本当に自分の居場所という感じです。

 

――仮面女子に関して話題になったのが「恋愛自由」というモットーでしたが、それはどう捉えておられますか?

猪狩 例えば恋愛の曲って、恋愛したことない人が演じてもあまり良さが出ないと思うんです。恋愛をしているからこそ感情が豊かになることってあると思うんですよね。それに、女の子って恋愛してるほうが綺麗になるって言うじゃないですか。悪いことじゃないと思います。

 もちろんファンの方あってのアイドルなので、悲しませてはいけませんし、もしお付き合いしている人がいたとしても、隠さなきゃいけないというのは大前提ですけど。