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BIGBANGの弟分でありながら、自作曲にこだわらない理由

 TREASUREの特徴であり、YGエンターテイメントの先輩グループとの相違点は「作曲をマストとしない」という点だ。BIGBANGにはセルフプロデュースの天才・G-DRAGONがおり、iKON、WINNERにも作曲ができるメンバーがいる。もちろんTRESUREにもクリエイティブ能力の高いメンバーは存在するが、自作の曲にこだわらずに活動していく模様だ。

 これはYGエンターテイメントに限ったことではない。BTSやSEVENTEEN等、「自ら作曲できるグループ」が近年の主流となっていた。そんな中であえて自作しない、というのがTREASUREの戦略だ。その理由は先述の「YG宝石箱」の中で明らかにされている。

 結論から言うと「楽曲リリースのスパンが大きく開いてしまう」というデメリットがあるからだ。K-POPアイドルが世界を視野に活動する際、業務が山ほど膨れ上がる。公演に番組出演、ファンサービスにレコーディング。ダンスや語学レッスンも外せない。そんな中で作曲まで…となると寡作になるのは自然なこと。

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「TREASURE」のダンス練習ビデオ


 現にBIGBANGはキャリア14年の中でフルアルバムは6枚、決して多いとは言えない。その教訓から後輩・TREASUREはパフォーマンスに特化した「専業アイドル」の道を歩むことに(最新曲の作詞にはメンバーも参加)。 

海外活動のキーとなる4人の日本人と韓国での反応 

 そしてもう一つ、TREASUREには日本人メンバーが4人も所属している。これはYGエンターテイメント初の試みだ。

 ダンスとラップの実力を誇るマシホ、整った顔立ちで王子様的な雰囲気のアサヒ。そして韓国にルーツを持ち、努力家で戦力外からデビュー組にのし上がったヨシ。

マシホ(「TREASURE」公式インスタより)
アサヒ(「TREASURE」公式インスタより)
ヨシ(「TREASURE」公式インスタより)

 中でも特筆すべきはグループの中心人物とも言える、ハルトだ。そもそも「YG宝石箱」はメインボーカルのイェダムをデビューさせるためのプロジェクトだった、と言っても過言ではない。イェダムは日本でいうならば三浦大知のように幼少期から天才少年として知られた存在、彼を正式に世に出す機会が必要だったのだ。

 そんな中でダークホースのように現れたのがハルトであった。日本人でありながら絶大な人気を獲得、イェダムと肩を並べ最初にデビューの切符を手にしたのも彼だった。

ハルト(「TREASURE」公式インスタより)

 さらにハルトを支えた母がBIGBANGの大ファンを公言しているところも興味深い。第一次K-POPブームを支えたファンの子供世代が海を渡り、いよいよK-POPアーティストとして日本に凱旋したのだ。