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表向きは「出演者同士の連絡先交換は禁止」

 そして4月25日、NHKが〈TOKIO 山口達也メンバー 強制わいせつ容疑で書類送検〉の第一報を報じたのである。局内は大混乱に陥った。

「『Rの法則』のチーフプロデューサーも、事件を全く知らなかったのです。報道サイドから昼過ぎに連絡があり、夕方のニュースで山口さんの事件を報じると聞いた。ラテ欄を見ると分かりますが、当日の水曜日は通常通り『Rの法則』を流す予定だった。みな慌てて番組差替の作業に入りました」(『Rの法則』スタッフ)

 翌日の謝罪会見で山口は、「事件後、普通に仕事をしていたことがすごく情けない」と涙したが、約2カ月もの間、何食わぬ顔で番組に出演し続けていた。

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 一方で、元R'sメンバーの一人は、こう語る。

「報道を見て、一番気になったのは“山口さんはどうやって被害者の連絡先を知ったのか”ということです。というのも、あの番組では表向き『出演者同士の連絡先交換は禁止』だからです。山口さんと他の出演者とは、控室も別で行き来は出来ない。山口さんと顔を合わせるのは収録の現場だけのはずなのに……」

 この点について、Aさんは警察でこう証言しているという。

〈『Rの法則』のスタッフに言われて、山口さんと連絡先を交換した。山口さんには興味はなかったけど、LINE交換をすることになった〉

 事件が起きたのは、LINE交換してから約2カ月後のことだった。

『Rの法則』の番組関係者は、こう指摘する。

「山口さんと彼のマネージャーには親しい番組スタッフが何人かいて、いろいろと便宜を図ってもらっていた。スタッフにはメンバーを番組でどう使うかとか、座席位置を決めるなどのキャスティング権がある。しかも山口さんは番組のメインMC。Aさんの証言通り、スタッフから連絡先交換をするように言われたとしたら、とても断ることは出来なかったはずです」

 未成年の出演者を保護すべき立場にある番組スタッフ自らが、連絡先交換禁止のルールを破っていたのである。

 

「責任者としての反省は全くありませんでした」

 前出の元R'sメンバーは「もともとトラブルの多い番組だった」と振り返る。

「学校みたいな番組なので、一人悪いメンバーがいるとバーッと飲酒や喫煙が広がってしまう。問題は、それを管理するべき番組スタッフも若い人ばかりで、メンバーを教育・指導出来るような人がいなかったことにあると思う」

 スタジオの外では、出演者たちによる未成年飲酒が常態化していたようだ。

「14年の『みたままつり』では、複数のメンバーが、缶チューハイをタオルで隠しながら歩き飲みをしている現場を、多くの観光客に目撃されています」(芸能ジャーナリスト)

 16年に「週刊文春」は「ゲスの極み乙女。」のボーカル・川谷絵音と、R'sメンバーで当時19歳だったほのかりんとの交際をスクープしているが、ほのかは未成年飲酒行為などが発覚し、番組を降板することになった。

ゲス川谷の元カノ・ほのかりんも元出演者

「ほのかの降板後、番組プロデューサーが、忘年会の席でスタッフと出演者たちを前に話す機会があったのですが、『今年はちょっとトラブルが起きましたが……』というだけで、責任者としての反省は全くありませんでした」(前出・番組関係者)