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投票率8割、9割……驚異の投票率の裏にある“危機感”

――町や村の選挙でも「プロ」が活躍するんですね。一方で投票するほうの熱量もすごく、投票率がどこも高い。 

常井 国の選挙には投票にいかないけれども村の選挙になるといくというひとばかり。投票率8割はざらです。それくらい自分の身近な生活を変えてしまう選挙だということで、大事にします。 

 先ほどの、凄腕のウグイス嬢の話で出てきた松野町では、ドンが建設業も観光業も福祉業も牛耳っていたので、ホントか嘘か、「逆らったら老人ホームに入れなくなってしまう」とまでいう町民もいました。それくらい脅威を感じながら政治にむかいあっている住民の状況がある。

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 ドンは落選するのですが、地元のおじいちゃんは「松野の常識」が合言葉だったといい、それがこれまでやりたい放題に権力を振りかざしてきた「非常識なドン」を負かしたんだと言います。トランプ大統領と地元のドンを重ね合わせて「税金の使い道は『事業家』に任せたらあかん」と言っていたのが印象に残りました。 

【続き】「コンビニ店員として顔を売り、村長に…地方の“クレイジー”な選挙はなぜ今の日本にリンクするのか」へ

撮影=杉山秀樹/文藝春秋

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