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「感染者数が増えると来客数が減るんです」 コロナで逆風続く立ち食いそば 梅島の名店二代目店主が語った“決意”

2020/10/13
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コロナ対策には細心の注意を

――緊急事態宣言時は休業していたのですか?

店主:うちは休業しませんでした。その代わり営業時間を短縮しました。通常時は18時30分閉店でしたが、17時閉店にして、土曜日も定休日にしました。とにかく人がいませんでしたから、店を開けても商売にならなかったと思います。店の前がパチンコ店なのですが、パチンコのお客さんも激減していました。今は通常営業に戻っています。

――コロナ禍に伴って、メニューなどに変化はありましたか?

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店主:基本的にメニューは変えませんでした。ただ、天ぷら種で舞茸天は原価が高く残った場合の損失が大きくなるので中止しました。

 天ぷらも以前は多めに作っていましたが、客数の3-4割減に伴い、比例して数を減らし、残らないように工夫しました。ですから、遅い時間に来るお客さんには提供できないことがありますが、その場合はたぬきなどをサービスして対応しています。

――テイクアウトはやっていますか?

店主:テイクアウトも考えましたが、ちょうど夏場に向かっていたので、食品衛生上の問題は避けたいと思い、結局やりませんでした。テイクアウトを希望するお客さんはいらっしゃいますので、検討の余地はあるかもしれませんが。

「雪国」では相当しっかりした感染対策を行っている。入口に書面で、〇換気について、〇手指消毒のお願い、〇シールドカーテンの設置、〇セルフサービスの禁止、〇食器等の洗浄、〇カウンターとテーブルについて、の6項目を文書化している。確かに厨房と客席の間にシールドカーテンが設置されており、扇風機も稼働している。この「雪国」の感染対策は他店でみるものよりかなり厳格にみえるし、よく考えられているのでここで紹介しようと思い、さらに質問を続けてみた。

几帳面にしっかりと書かれたコロナ対策
山田店主はコロナ対策には細心の注意を払っているようだ
厨房と客席の間にシールドカーテンが設置されている