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「雪国」は先代が昭和54年に開業し、二代目の山田店主が引き継いだ。コロナごときに負けるわけにはいかないのだ。山田店主はまだ若いと思うが、インタビューを通して、しっかりとした信念をもったナイスガイだということがわかった。
店主が今週で終わる冷やしそばを是非、食べてほしいというので、「冷し春菊天そば」(400円)と「小カレー丼」(240円)を注文した。
お金を支払い、お釣りを財布にしまってから、手を消毒してもらい、席で待っていると、お水を持ってきてくれた。そして、すぐに「冷し春菊天そば」を店主みずから運んできてくれた。
ごま油が香る秀逸な「冷し春菊天そば」(400円)
つゆをまずひとくち。出汁の十分に利いた味わい深い奥行きのあるつゆである。冷しのつゆには二番出汁も使っているそうだ。麺は大手製麺所の茹麺の藪そばだが、コシもあり冷しによく合っている。そして、天ぷらはほんのりとごま油が香るカラっと揚がった秀逸な味だった。「小カレー丼」も懐かしい下町の味で辛さ控えめで、小とは言えない量であった。
帰り際、店主に「今度は田舎そばでカレーそばを食べてみてくださいね」と催促されてしまった。是非、再訪しようと思う。多くの飲食店が厳しい経営状況を続けて負けずにがんばっているわけである。「雪国」さんもがんばって。帰り際にみた暖簾の七福ねこが印象的だった。
写真=坂崎仁紀
INFORMATION
雪国
住所:東京都足立区梅島1-12-7
営業時間:月~土 6:30~18:30
定休日:日祝(3連休の土)