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特集観る将棋、読む将棋

2020/10/16

次は、どの雑誌が将棋特集をやるとインパクトがありますか?

――やはり書店でも、将棋ブームは感じますか?

中崎 将棋の本は藤井聡太さんがプロになる前からよく売れていました。ただ、それが藤井聡太四段の29連勝と、羽生善治さんが永世七冠を達成してから一気にブームになりました。その後、落ち着いたかなと思ったのですが、また再燃中という感じですね。

――出版される本の傾向も変わりましたか?

中崎 藤井さんの連勝記録の頃は、入門書の新刊が増えましたが、今はそういった傾向はあまりないと思います。

 このように将棋ブームを書店から見てきた中崎さんだが、勢いが読めなかったことが最近あったという。あの『Number』の将棋特集の売れ行きである。

中崎 雑誌の担当者に「ちょっと多めに入れておいて」と言ったんですけど、2、3日で品切れしてしまいましたね。発売初日に重版がかかって、その日に追加注文を入れたので、品切れしていたのは1日くらいで済みましたが。

Numberは、その後も売れているという

――やはり想像以上の売れ行きだったと。

中崎 自分の気持ち的には500冊くらい仕入れたかったのですが、通常は50から70冊くらいですから、ちょっとおかしい人みたいに思われますよね(笑)。現段階で250冊くらい売れていますから、300くらい入れても良かったんですが、私にもそこまで読めなかったですね。

――やはり、藤井「二冠」になったのが大きかったんですね。

中崎 それと「あの『Number』が将棋特集!」というインパクトが強かったんだと思いますね。

――次は、どの雑誌が将棋特集をやるとインパクトがありますか?

中崎 『an・an』じゃないですかね。

――わはは(笑)。イケメン棋士も多いからいいですね。『an・an』の将棋特集は、何冊くらい仕入れますか?

中崎 200冊くらいからスタートでしょうか(笑)。

――『an・an』編集部のみなさん、「恋する将棋特集」はいかがでしょうか。

 

藤井猛九段の本には名著が多い

 簡単に中崎さんの経歴をご紹介すると、1981年富山県生まれ。大学卒業後にジュンク堂書店に入社し、これまでジュンク堂秋田店、丸善仙台アエル店などを経て、現在は池袋店の副店長。立場上、現場の仕事よりも調整や管理の仕事が多いというが「将棋の棚は志願して(笑)」担当しているという。

 ちなみに将棋は、お父様から教えてもらって中学生まではよく指していたそうだ。その後、将棋から離れるも第2回電王戦を見て将棋熱が再燃。その後、YouTubeで藤井システムの解説を見て衝撃を受けて振り飛車党になっている

――ということは、好きな棋士は?

中崎 もちろん藤井猛九段です!

――最近、『藤井猛全局集 竜王獲得まで』(マイナビ出版)が出版されましたよね。

中崎 今までに池袋では7冊売れて、全国では60冊を超えています。棋譜集としては異例の売り上げではないでしょうか。

藤井猛全局集 竜王獲得まで 』 マイナビ出版

――藤井猛先生の本には、オススメが多いですか?

中崎 藤井猛の攻めの基本戦略』(NHK出版)と『四間飛車を指しこなす本』(河出書房新社)、『四間飛車上達法』(浅川書房)は、どれも名著だと思います。私もこれらを読んで、強くなりました。