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2020/10/16

古豪校はルーキーたちの「個」の走りに注目

 ルーキーという視点で見ると、ここのところ本戦出場から遠ざかっている古豪から思い切ったエントリーを組んできた大学も。

「2024年に箱根路に出場する」ことを目標に近年、本格強化を始めた立教大は、実にエントリーの半数以上にあたる8名のルーキーを登録してきた。今季は陸上部用の寮も完成し、実業団でも活躍した上野裕一郎監督がリクルーティングに乗り出した第1世代も入学。まだ上位校との差は大きいが、本戦を意識するレベルにはなってきている。

 中山凜斗と関口絢太の2人は上野監督が「タフで安定している」と話すように、ルーキーながらしっかりとした走りが期待できる。どちらも高校時代から全国高校駅伝では実績を残しており、ロードの走りには定評がある。チームをひっぱる役割も期待されているだろう。

昨年の予選会結果 ©文藝春秋

 残念だったのは、この8人の中に服部凱杏の名前がなかったことだ。

 振り返れば、そもそもこの世代が注目を集めたのは4年前のこと。彼らが中学3年生だったころに、長距離種目で軒並み中学記録(当時)を更新。一躍、「最強世代」としてファンを驚かせることになったのだが、当時のトップランナーのひとりが服部だった。潜在能力は十分だけに来年以降の活躍に期待したい。

 今回の立大のように1年生の多いチームは、大崩れの危険がある一方で、流れに乗ると一気に上位チームを飲み込む可能性もある。特に今年は新型コロナウイルスの影響もあり、コースがこれまでと異なる。例年、終盤の起伏に富んだ国営昭和記念公園の林道が選手を苦しめるが、今年は平坦な陸上自衛隊立川駐屯地内の周回コースでの開催だ。だからこそ、ルーキーたちにも好条件はそろっているのだ。

今年は自衛隊駐屯地内の周回コースを使用するため平坦 ©文藝春秋

モンスタージェネレーションの初陣に注目!

 さて、これまで多くのルーキーたちの名を挙げたが、もちろん彼らだけの力で通過できるほど近年の予選会のレベルは甘くはない。あくまで土台となるのは上級生たちの実力である。ただ、そこで力が拮抗した時――小さな「違い」を作り、1秒を削り出すことがルーキーたちに課せられた使命ということになるだろう。

 予選会以降は、11月に全日本大学駅伝、そして年明けには第97回箱根駅伝本戦と大舞台が続いていく。予選会には登場しないシード校からも、彼らと同世代のモンスターたちが続々と顔を出してくることになる。

 その前哨戦として、予選会ではルーキーたちの走りに注目してみてはいかがだろうか?

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