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もう毎日火遊びでいいのではないでしょうか

 恋愛をスタートさせない理由も「虫歯」とか「キスが想像できない」とか、悪口ではあるのですが相手に致命傷は負わせない。甘噛みの加減が絶妙です。大久保さんはこれを頭脳プレーでおやりになっているでしょうから、大久保さんの心は確かに動きはしないと思います。が、もう毎日火遊びでいいのではないでしょうか。

 ああ、大久保さんとあんなことがあったな、こんなことがあったなと、世の若い男たちの心の糧となる――。

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 おっしゃるとおり、「善い性格」ではないのかもしれません。しかし「善い性格」というのは、「(都合が)いい性格」ということではないでしょうか。

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 一方で「善くない性格」というのは、「(都合が)よくない性格」のことだとしたら、誰かに耳の痛いことを正直に言いながら、言った張本人は責められない、敵に回すとまことに嫌な相手だけれどもやはりその魅力にはかなわない、そんな人なんじゃないかと思います。なんだか、善くない性格の人のほうがカッコいいような気がするのですが……。

 それにしても芸人としての才能、構築的な知性、さすがとしかいいようがありません。人の嫌なところをどれほど見つけてツッコんでも、なぜか愛されてしまうというのもわかります。

 こうして、手練れの熟女は若い男性を狩り、仕留めていくのですね。

 たいへん勉強になります。

 お悩みをこうした形で寄せてくださり、本当にありがとうございます。読者のみなさんにとっても、何重にも参考になることは間違いありません。

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text:Atsuko Komine

週刊文春WOMAN vol.3 (2019 夏号)

 

文藝春秋

2019年8月16日 発売