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原点回帰のGoogle「Pixel 5」 5つのポイントで名機「Pixel 3」と徹底比較!

2020/10/19
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 Googleから新型スマホ「Pixel 5」が発売になりました。一世代前のPixel 4は、手をかざして操作するMotion Senseを始めとして、特徴的な機能が盛りだくさんでしたが、今回のPixel 5は、2世代前のPixel 3に近い、原点回帰のシンプルさが特徴です。

 Pixelシリーズは発売から最低3年のOSアップデートが保証されています。2018年10月に発売されたPixel 3はあと1年の猶予があるとはいえ、なるべく保証が残っているうちに入れ替えようと、後継機の動向をウォッチしている人も多いはず。今回は借用した実機を用い、筆者私物のPixel 3との比較を中心に、レビューをお届けします。

「Pixel 5」。同時発売のPixel 4a(5G)のように機能を削った廉価版ではなく、フラッグシップに位置付けられるモデルですが、にもかかわらずハイエンドではないというのがややこしいところです

1)サイズ:Pixel 4よりもPixel 3似

 昨年発売のPixel 4は、かつてのPixel 3に比べると重くなり(148g→162g)、かつボディの厚みも増していました(7.9mm→8.2mm)。その点、今回のPixel 5は、画面の大型化に伴い横幅は若干大きくなったものの、重量は151g、厚みは8.0mmと、Pixel 3に近い軽さとサイズを実現しています。

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 画面サイズはPixel 3以降、5.5型→5.7型→6.0型と着実に大型化しており、またスクリーンの縦長化により、ブラウザなど上下にスクロールするページが見やすくなっています。解像度についても2,340×1,080(432ppi)と十分です。

Pixel 3(右)との比較。前面カメラがパンチホール式になり、スピーカーも底面に移動したことで、ベゼル幅が狭くなり、ほぼ全面がスクリーンとなっています
幅と厚みの比較。Pixel 3(上)よりもわずかに幅が広くなっていますが、手に持って違いが分かるレベルではありません

2)ベンチマーク:微妙にダウン

 基本性能はどうでしょうか。Pixel 3がメモリ4GBだったのに対し、Pixel 5は8GBと倍増しています。Pixel 4は6GBだったため、毎年じわじわと増えている格好です。

 ただしCPUは、Pixel 3が「Snapdragon 845」、Pixel 4が「Snapdragon 855」なのに対し、Pixel 5は「Snapdragon 765G」と、グレードが微妙にダウンしています。

Sling Shot Extremeによるベンチマークスコアは「2,403」。かつてのPixel 3が「3,386」なので、スコアはむしろ低くなっています。先日レビューした「Pixel 4a」に近いスコアです

 そのぶんメモリを増やしてカバーするという方向性なのかもしれませんが、ベンチマーク上はスコアも低くなっています。

 もちろんベンチマークが全てではなく、また体感で遅くなった印象はありませんが、Pixel 3、もしくはPixel 4から乗り換えるとなると、やや躊躇してしまいます。