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 ドローン少年がこれまでのバカッターと異質だったのは、自身のホームページに銀行口座の番号を公表し、動画を気に入った視聴者から資金も得ていたことだ。単なる承認欲求を超え、物議を醸す動画を配信することが金稼ぎの手段となっていたわけだ。

 へずまりゅうこと原田容疑者の「迷惑系」動画はまさにこの延長線上にある。YouTubeという大手のプラットフォームを利用しているだけに集金力も桁違いだ。ただ、原田容疑者の言動を注意深くみると、その目指す先は単なる再生回数に応じた広告費稼ぎだけにとどまらないようにもみえる。

へずまりゅうツイッターより

《堀江貴文さんの本を読んで来た!人とは違う逆転の発想》

 原田容疑者の野望を読み解くつぶやきがある。

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YouTubeの広告だけじゃ生活はできない!これだけでかい媒体なんだから俺は自分を売名するための場所でしか思ってない!そこから様々なビジネスに繋げられるしな!俺は堀江貴文さんの考えとかが好きで昔から堀江さんの本を読んで来た!人とは違う思考や逆転の発想!

 2020年5月11日、ちょうど冒頭のシャツの偽物騒動動画を配信して間もないころの原田容疑者の投稿だ。

へずまりゅうツイッターより

 原田容疑者の投稿はある意味で正しい。合計1千万人以上のフォロワーのいる著名ユーチューバーのヒカキンなど、現在のユーチューバーは動画再生回数以外での収入を増やしているからだ。

 ヒカキンなどはボタンを押すだけでヒカキンの台詞をしゃべったり、マイクを通せばヒカキンの声に変わるおもちゃまでメーカーとコラボして発売している。もはや有名であること自体がビジネスに繋がる存在なのだ。無論、ヒカキンの場合は、他人に迷惑をかけるようなことは微塵もないのは言うまでもない。

へずまりゅうツイッターより

 悪名は無名に勝る、とは言うが、留置場からは何も発信できないのも事実。YouTubeからも配信を止められて久しい。へずまりゅうこと原田容疑者は、その野望を実現する手段を持っているだろうか。

閉鎖されたへずまりゅうのYouTube