昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

「もうだめなんだ…死ぬよ」本気で助けを求められた時に絶対にしてはいけない3つの話題

2020/10/24

 以前小欄で、自殺を決意してしまったときに取ってほしい行動について書きました(「死にたい…」本当に追い込まれたあなたに、精神科医が勧める「これだけは試して欲しいこと」)。その中で、「一番会いたい人に、深夜でも早朝でも構わないから連絡を取ってほしい」という記述があります。

 コロナ禍に見舞われて精神的に追い詰められ、心療内科や「いのちの電話」にもたくさんの声が寄せられているため、簡単にはつながらない現象も起きているようです。

「いのちの電話」に苦しい声が数多く寄せられているといういま、「相談される側」がしてはいけないこととは ©iStock.com

 日本はまだまだメンタルヘルスに対する理解が得られないケースも少なくなく、「うまく症状とつきあって良くしていく」環境が整わないことも考えられます。追い込まれた人にとっては、いっそうとれる選択肢が少なく見えてしまうでしょう。

 ただでさえ孤独に陥りやすいこの状況で、最後の最後に友人や知人に頼って悩みを打ち明ける人もいるでしょう。それだけに、「相談される側」「周りの人間」の対応は重要になってきます。

 とはいえ、今まさに自ら命を絶とうとしている人の告白を受けたときに、どう向き合えばいいのでしょう。自分の対応いかんによっては、助けられたはずの命を助けることができずに、深く悩み続けることにもなりかねません。

 そこで今回は、前回と同じく名古屋市西区にある名駅さこうメンタルクリニック院長で精神科専門医の丹羽亮平医師に、自殺志願者に悩みを打ち明けられた時の対処法を解説してもらいました。

「もうだめなんだ…死ぬよ」と打ち明けられたらどうする?

「もうだめなんだ……死ぬよ」

 友人や恋人からそう打ち明けられて、冷静な対応がとれる人などそうはいない。

 突然のことに取り乱し、パニックに陥ることもあるだろう。

 しかし、丹羽医師は言う。

「誰もがストレスを抱えて生きている現代、いつ『死にたい』と打ち明けられても不思議ではありません。想定したくはないことですが、その時に慌てないためにも、最低限の知識を持っていてほしい」

 自殺したいと考えることを「希死念慮」というが、この気持ちを告白されたときに絶対にしてはいけないことがある。