「MILK POT」は、隣の大きな時計のついた建物とつながっている。この一帯は「清里フェステ」と呼ばれていたようで、「ポッポ清里」などのお土産店やレストランが連なる複合施設だったようだ。
イラストの雰囲気をみると、80年代でも少し古めだったのではないだろうか。
「フェステ清里」は、線路に接しており、傍らを電車が走るという素敵なロケーションとなっている。
「GALからBAL(おばさん)まで」賑わっていた大型商業施設
フェステ清里の向かい側には、「ワンハッピープラザ」という大型商業施設があった。本稿第1回でも触れた週刊明星1988年7月21日の記事によると「駅の隣に広がる、乙女心をくすぐるファンシー空間。GALからBAL(おばさん)まで、あらゆる人たちで賑わっています」とのこと。「BAL」…初めて目にする呼称だが、かつてはそんな人たちも訪れていたのだろう。
少し前までは中まで入れたようだが、現在は鉄板やネットで囲まれている。
危険なので閉鎖されてしまったのかと思ったが、現在はなんと「CTE」(COMBAT TRAINING CENTER)という、サバイバルゲーム施設になっている。跡地をそのまま利用して、撃ち合うのは臨場感がありそうだ。
向かいの「ポッポ」の入り口あたりにBB弾が散乱していたのは、この施設を利用したサバゲー客の仕業だろう。
この日は「CTE」も営業していなかった。ゾンビ化した「BAL」に扮してサバゲーしたら楽しそう。
ワンハッピープラザの中央には「アゼリアの塔」という時計台オブジェがあり、覗いてみると現存しているようだ。
「Green Prak」という看板の「グリーンパーク」
そのまま道を引き返していくと、「MILK POT」の向かいあたりに、緑色をした、ヨーロッパ風の見事な建築物がある。
建物だけなら、一流テーマパークにあっても遜色ないレベル。
外壁が剥がれ落ちてくるせいか、周囲には「頭上注意」の看板が。
この施設は「グリーンパーク」と呼ばれているが、看板には「Green Prak」と表記されている。どこでどう間違えたのか、それとも「Prak」が正式名称なのか。さらにこの建物の地下には「ミルクポット」というカタカナ表記のお店があり、向かいの「MILK POT」との関連性も謎だ。姉妹店なのか、元祖と本家で争っていたのか…。いまはどちらも沈黙している。
若者から「ファンシーショップって?」と聞かれても、誰もハッキリ答えられない。