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ADに「ありがとう!」とウィンクし指を鳴らす

 前出のテレビ局関係者が収録現場での木村の様子を明かす。

「木村さんはものすごくプロ意識が高い。番宣などで出演するバラエティ番組への姿勢もとにかく真面目なんです。バラエティ番組の収録は、スタッフがカンペを出すので、ほとんどの芸能人はセリフはもちろん、段取りも覚えずに現場入りすることが多いのですが、木村さんはばっちり台本を頭に入れている。共演者が段取りを忘れていたときにフォローしていたこともありました。

 その分、スタッフが甘い仕事をしたときはめちゃくちゃ怖い。『テメー、オイ!』と声を荒げることもあります。元SMAPの中居さんはスタッフに対して冷静に指摘するタイプなので、木村さんの怖さはより際立っていましたね」

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 だからと言って木村が敬遠されているかと言うと、そうではないという。

「木村さんは舞台裏でも常に“キムタク”なんです。以前、トイレに先導したADに対して、木村さんが『ありがとう!』と言ってウィンクし、パチッと指を鳴らしたことがありました。当時、その話を聞いていた人はみんな『さすがキムタク……』と驚いていました(笑)。

©文藝春秋

「木村さんがいる現場は雰囲気がいいんですよ」

 しかも木村さんは収録現場でほとんど楽屋に帰らない。スタジオには前室といって、出演者や共演者がみんなで休憩できる場所があるのですが、木村さんはたいていそこにいて、共演者やスタッフと談笑しているんです。若手にも普通に話しかけるし、顔見知りのスタッフには友達言葉で話すこともある」(同前)

“キムタク伝説”はほかにもある。他のテレビ局関係者が語る。

「放送作家の鈴木おさむさんが森三中の大島美幸さんと結婚される前、鈴木さんが関係者に『今度この人と結婚するんだ』と大島さんを紹介して回っていたことがあるんです。紹介された人は『ウソ! マジ⁉』と驚いたり笑ったりというリアクションばかりだったそうですが、木村さんだけは違った。無言で大島さんをぎゅっと抱きしめて祝福したんです。人妻になろうとする人を抱きしめるってどういうこと?って感じもありますが、木村さんだったらアリに思えるから不思議ですよね(笑)」

鈴木おさむと大島美幸

 前出のテレビ局関係者が続ける。

「木村さんはもう体の芯までスターであることが染みこんでいて、老若男女すべての人に『かっこいいと思わせてやる』という気概を感じます。番組の取材に来た記者に対しても、目をしっかりと見て『木村拓哉です』と挨拶するし、『記事を読ませてもらいました』と言うこともありました。

 ただやっぱり女性がいるとよりアイドルスイッチが入りやすい。だから木村さんの現場には女性アナウンサーやアイドルをツモる(共演させる)ことが多い」