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「今の絵本界のトップオブトップ」の5人とは? 

 昨年は創刊40周年記念企画として全国巡回展を開催。

 このイベントは島田ゆか、酒井駒子、ヒグチユウコ、ヨシタケシンスケ、なかやみわの5人――門野編集長が「今の絵本界のトップオブトップ」と太鼓判を押す作家たちにスポットを当てた展覧会だった。

巡回展は昨年12月の名古屋でファイナルを迎えた 『MOE』公式ホームページより

「5人に絞るのは非常に悩みました」という門野編集長は「この展覧会に関しては絵本の“今”を見せるということで決断しました。『MOE』でも人気があるということで、この5人でやらせてもらったんです」と説明した。 

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 ただし、現代を代表するこの5人も作風はばらばらである。それこそ絵本の自由度、多様性を表していると言えるだろう。

 なかやみわはサンリオのデザイナーを経て絵本作家に。『そらまめくんのベッド』『くれよんのくろくん』などの人気作品がある。

かわいいキャラクターが人気の『そらまめくんのベッド』

「なかやさんは大人というよりも、幼児から小学校の低学年ぐらいの読者に向けて描いていると思います。彼らが親しみの持てるもの、感情移入しやすいものをキャラクターとして描いている。お話もそのように作られています。その結果として、累計1000万部近く売れる人気作になっていますね」

『バムとケロ』シリーズで知られる島田ゆかは、明るくくっきりとした色使いに海外の雰囲気が漂う。ページいっぱいに細かく描き込まれたアイテムを眺めながら宝探しのような楽しみ方もできる。

海外風のおしゃれな雰囲気漂う『バムとケロ』シリーズ

「子どもでもしっかり読める内容にしようという意思が見える作品だと思います。ただ、絵本に登場する独特のキャラクターが秀逸で、大人のファンも非常に多いんですよね」

『よるくま』などの作品がある酒井駒子は、写実的でシックな絵柄に特徴があり、海外でも人気があるという。

『よるくま』の酒井駒子は東京芸大出身

「『よるくま』は子どもに向けて描かれているところがありますが、酒井さんは大人向け、子ども向けを明確に切り替えながら描くことができるタイプ。加えて、圧倒的に画面が美しいんです。さすが東京芸大の油絵科! という感じでしょうか(笑)。大人はこれを見ながら画集として楽しんでみるのも良いかもしれません」