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 自粛期間の最中は、表現活動の場がなくなり、自分の存在意義や、世の中にエンタテインメントは求められているのだろうかと悩み、正直落ち込んでいたんです。多くの人がそうだったかもしれません。そんなときに、自分ができる最小限のことだったんですけど、SNSで発信しました。その発信に対する、ファンの方からのレスポンスに僕は救われました。「人と繋がって生きてきたんだな、そのおかげで自分が存在していいんだ」と実感できたのです。

 そして世の中が少しずつ動き出してきて、もっと活動を再開したいと強く思いました。パフォーマーとしてはオンラインライブ、そして個人としてこういった文章をオンラインで伝えることができました。僕のことを知らない人にも、このメッセージが届くことを願います。

©️杉山拓也/文藝春秋

コロナで加速したオンラインでの新たな取り組み

――LDHは7月2日から7グループによる7日連続のオンラインライブを開催するなど、配信への動きが非常に迅速でした。

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小林 コロナ禍の前から、オンラインでの新たなエンタテインメントを準備し始めていました。その取り組みが、コロナで加速したのはあると思います。僕自身は、表現の場が失われた時間の中で迷ってしまった部分はあるんですけれども、ライブを開催して、パフォーマンスをした瞬間に、オンラインにもかかわらず、画面の向こうの皆さんの顔が見えたように感じました。ものすごく嬉しかった。僕自身が夢と活力をもらいました。

©️杉山拓也/文藝春秋

 ライブって、自分と皆さんの、50%50%で作っているものなんです。皆さんとライブを作った経験が僕の支えだったから、応援してくれた方への感謝を改めて届けたいと思いました。

――連載2回目では、LDHのライブへの姿勢についても触れています。例えば、ライブ中の煽り文句について「みんな、盛り上っていこう!」ではなく、「『みなさん、盛り上がっていきましょう!』となる。これは、メンバーよりも年長者が客席にいること、それだけでなく、時間を割いて会場まで足を運んでくれた、全ての人に対する感謝と尊重の気持ちから生まれたもの」と書いています。

小林 はい、LDHのライブについては、今後もっと書いていく予定です。いま、この先のオンラインライブについて打ち合わせを重ねているので、連載の内容と実際のライブを一緒に楽しんでほしいですね。