先日、女優の伊藤かずえさんが、愛車のシーマに乗り続けて30年となり、点検に出したディーラーから感謝の花束を贈られたことをSNSで明かし、話題となった。
日産シーマはバブル真っ盛りな1988年1月に販売開始。当時の日産の最高級車という位置づけで、伊藤さんは1990年にパールホワイトの初代シーマFPY31型を新車で購入。走行距離10万キロに達した際に、エンジンや足回りのパーツを新品に交換したというが、大きな故障もなく30年間乗り続け、走行距離は26万5000キロを超えているという。
30年前の1990年といえば、伊藤さんは映画『彼女が水着に着がえたら』(89年)や、ジェットコースタードラマ『もう誰も愛さない』(91年)に出演していたころ。それから同じクルマにずっと乗り続けているところが、伊藤さんの実直で変わらぬ芸能人生と重なるような気がしてくる。(取材・文=素鞠清志郎/清談社)
まだまだいる「愛車乗り続け族」
浮き沈みの激しい芸能界では、売れていくごとに愛車を買い換えるタイプが多いので、一台のクルマにずっと乗り続けるという人は意外と少ない。
芸能人・タレントで他に「愛車乗り続け族」がいないかと調べてみると、お笑い芸人の千原ジュニアさんが日産セドリック330に20年ほど乗り続けていたというエピソードが出てくる。
日産セドリック330は1975年から79年まで発売されていたアメリカンタイプの高級車。ジュニアさんは誕生日が3月30日で「330」のゴロ合わせも気に入って旧車として手に入れ、メンテナンスしながら乗り続けていたようだ。
しかし、今年の9月、ついに330を手放すことを決意。その引き渡し当日に、それまで快調だったエンジンが急にかからなくなり、レッカー移動で去っていったという。
ちなみに、ジュニアさんの次のマイカーも旧車で、1964年に発売された「プリンス グロリア スーパー6」。これもできるだけ長く乗り続けるつもりだという。