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2020/11/15

「モスグリーンの車体がお気に入り」あの人気歌手も

 意外なところで、Every Little Thingの持田香織さんも、フォルクスワーゲンの「ゴルフ カブリオ クラシックライン」に19年以上乗り続けている。

「ゴルフ カブリオ クラシックライン」は、名車「ゴルフ」のカブリオレ(オープンカー)タイプとして、1992年に発売されたもの。持田さんは20歳のときに中古車屋さんで購入し、以来ずっと乗り続けているという。他にはないモスグリーンの車体がお気に入りだそうだ。

持田香織さん ©時事通信社

愛車に乗り続けるのは意外と難しい

 クルマにこだわりがある人ほど、選びぬいた愛車に長く乗り続けたいと思うものだが、実際には大変なことも多い。メンテナンスや修理に手間が掛かるし、故障の際のパーツ交換なども難しくなってくる。それに、日本では古いクルマに乗り続けるほど税金が高くなってしまうのだ。

 現在の税制では、登録から13年を超えたガソリン車には約15%の税金が上乗せされ、車検ごとに支払う自動車重量税も経年に対して段階的に増税される。エコカー減税なども適用されず、経済的には乗り続けるメリットはないに等しい。

 それでもひとつのクルマに長く乗り続ける理由はどこにあるのか。一般の「愛車乗り続け族」にも話を伺ってみた。

社会人2年目で一目ぼれ

 損害保険会社に勤める佐賀県在住の桑田祥久さん(50代、男性)は、「日産スカイラインGTS-t Type M(2000cc)」に30年以上乗り続けている。

スカイライン ©清談社

「会社員になって2年目に、日産プリンスでこのスカイラインに試乗したんですけど、ハンドリングやアクセルレスポンスが素晴らしくて、その場で購入を決意しました。当時の金額で300万くらいでしたね。それからほぼ毎日乗ってますが、大きな故障もなく、今もエンジンは快調です。30年間の間で乗り換えようと思ったことは、正直一度もないですね」

30年間の愛車に廃車寸前のピンチが

 故障や事故などもほぼなかったというが、昨年に廃車寸前の大きなピンチが訪れた。

「去年の九州北部豪雨で被災して、シート座面まで浸水してしまったんです。一時はもうダメかもと思いましたが、シート、カーペット、ドアの内張など外せるものはすべて自分で外して、車内はほぼ自分で修理を行い、クラッチなどエンジンの下回りはプロにお任せして、浸水から70日目に見事に復活しました」