「スポーツ選手はモテるから。俺も独身だった20歳、21歳の頃は有頂天になって、後悔したことがある。でも、大切なことは、それはやってはいけないことだって、ちゃんと気づけるかどうか。彼らはそこで気づくことができなかったわけだろ。そりゃあ、長い人生の中で、バッシングされても仕方がないだろう。男としてやっぱり曲がったことをやっちゃダメだわな」

 水泳日本代表で東京五輪金メダル確実とまで言われた瀬戸大也(26)の不倫謹慎に、ハンドボール界のレジェンド宮崎大輔(39)の不倫交際女性への暴行逮捕トラブル(名古屋地検は12日に不起訴処分)と、人気アスリートの不祥事が相次ぐ昨今。「文春オンライン」特集班の取材に答え、後輩アスリートたちの現状に“大喝”を入れるのは、球界のご意見番で、3085本という日本プロ野球史上不滅の最多安打記録を持つ張本勲氏(80)だ。

アスリートの下半身問題について喝を入れた張本勲氏 ©文藝春秋

「あれだけの素質をもっていながら。残念だわな」

 日曜朝の「サンデーモーニング」(TBS系)のコーナー「週刊御意見番」などで、数々のアスリートの「あっぱれ!」な活躍も、「喝!」を入れたくなるような体たらくも歯に衣着せぬ物言いとともに見守ってきた張本氏。そんな氏が「あれだけの素質をもっていながら、残念だわな」と、落胆するのは瀬戸の不倫問題だ。

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瀬戸大也は2016年のリオ五輪400m個人メドレーで銅メダル ⒸJMPA

 2017年に飛び込み元日本代表の優佳夫人と結婚した瀬戸は、今年9月、「週刊新潮」に、“お迎え前”不倫が報じられた。記事では瀬戸が自分の車でキャビンアテンダントの女性とひなびたホテルに行き、昼下がりの情事を楽しんだ後、愛娘を保育園に迎えに行く様子が記されていた。この件が報じられた直後から瀬戸は世間から大バッシングを受ける。所属先だったANAとの契約は解除され、味の素のCM契約も打ち切られた。日本水泳連盟は「年内の活動停止」の処分を下し、大会や合宿への参加もできなくなった。

瀬戸は2017年に飛び込み元日本代表の優佳夫人と結婚 ©AFLO

「子供が大きくなったとき、親として尊敬されないよ」

 張本氏が嘆く。

「自業自得だわな。彼には女房、子供がおるだろう。やっぱりそういうことは日本人としてはやっちゃだめだよ。男の倫理にも反するわな。ただ、今回は薬をやったとか人を殴ったとか、傷つけたとかじゃないからね。