TERUと大貫亜美の類似性
そして、プロデューサーである奥田民生の友人で、アメリカのロックバンド、ジェリーフィッシュの元ドラマー、アンディー・スターマーの命名で、「PUFFY」と名付けられた。
「パフのようにふわふわした存在で、女の子にとって必需品」
といった意味が込められているらしい。
ここまで、TERUと大貫亜美、二人の足跡を追ってみて、ふと、あることに気がついた。
子供の頃や、学生時代の遍歴、友人との関わり、音楽との関わり、そして、バンド活動に至るまで、TERUと大貫亜美は比較的似た者同士だったのではないか。そもそも、姿形や趣味、嗜好、経済観念など、共通するものが多いほど男女は付き合う確率が高いといわれる。
TERUと亜美の経済観念までは判然としないのだが、少なくとも、育った環境、歩んだ軌跡、趣味嗜好、持ち前のキャラクターは、共通している部分が多いように映る。容貌さえどこか似ているような気がしないでもない。
マッチング原理
それは、心理学において、
「マッチング原理」
という。類似性の法則のことだ。
「似た者夫婦」
という言葉があるが、あれは偶然ではないという論拠のもととなった法則である。
家族社会学者である永田夏来の『生涯未婚時代』(イースト・プレス)によれば、女性が男性を選択する際、出自や学歴などよりよい条件を求める「上昇婚」志向がよく語られがちだが、実際には戦後日本は一貫して「同類婚」志向であることがデータから判っている。
「ジョギングサークルに属している男女は、そのまま交際に発展しやすい」
という話を、先日、筆者は耳にしたばかりだが、まさに、この法則が適用されている事例の一つといっていいかもしれない。カップルでデモ行進に参加したり、何年もマルチ商法にはまっている夫婦も同様である。
しかし、類似性だけで結婚まで至るとは思えない。さらなる要因が加わるのだ。