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「育て方が悪かったの? なぜこんなことができるの?」9人殺害・白石被告、母親の悲痛な叫び

座間9人殺害事件 裁判傍聴レポート

2020/11/27

genre : ニュース, 社会

 高校時代はスーパーなどでアルバイトをしていました。スーパーはサミットです。卒業後、就職をしましたが、学校推薦では就職できませんでした。休みや遅刻が多かったからです。

 そのため、バイトをしていたサミットに就職しました。本意でなかったかもしれません。

 しかし、私も夫も安心しました。

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 卒業するまでに家出を3回しています。北陸、山陰、北海道。山陰に行ったときは、電車賃を持っておらず、夫が迎えに行きました。このころ、ケータイで自殺系サイトを見ていました。自殺するために家出をしたのではないでしょうか。数日間で帰宅しました。「どうでもいい」「生きていてもしかたがない」と口にしていましたが、突発的に死にたいと思ったのではないでしょうか。「そんなことをしたらだめだよ。生きてさえいれば、いいことはあるよ」と言いました。自殺未遂や自傷行為は見たことはありませんが、練炭自殺のグループに行ったことがあると言ったことがありました。

※写真はイメージです ©iStock.com
※写真はイメージです ©iStock.com

 サミットでは、ベーカリー部門の担当になりました。××店だったので一人暮らしをしました。不器用でむいていないのではないかと思いましたが、応援していました。この頃、私は夫と別居することを考えましたが、隆浩には相談していません。

 夫は「隆浩のことは俺に任せてくれ」「連絡は取らないでほしい」と言っていました。連絡をとると、私にお金を求めることが予想されたためです。たしかに、連絡がありましたが、私の口座から隆浩の口座に振り込んだこともあります。先輩との付き合いだ、と言っていました。その後は、連絡をとっていません。

 一緒に住んでいたことを考えると、このような事件を起こすとは信じられない。なぜか知りたいです。育て方が悪かったの? なぜこんなことができるの? ご遺族に謝っても謝りきれない。

◆ ◆ ◆

猟奇性の根源を探ることができない

 白石被告は、11月24日、母親の供述調書が読み上げられたことについて、「今はそのこと(母親の供述調書)で頭がいっぱいです。本当に迷惑をかけたんだな」と話した。母親のことになると、いろんな感情がめぐったのだろう。

 

 ただ、調書など明るみに出た情報では、白石被告の猟奇性の根源を探ることができない。問題にするほどの親子関係でもない。精神鑑定をした精神科医は、父親とは面会しているものの、母親とはしてない。

 弁護側は、11月26日の最終弁論にて、白石被告が母親や妹と面会してないことを指摘した。鑑定書の欄には「家族歴」がなく、証拠提出されていない「メモ」があるだけで、検証可能な方法になっていないとして、精神鑑定に疑問を投げかけている。

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

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