被害者が特定される前に、マスコミの報道が過剰になりました。インターホンを押されたり、家族だけでなく、近隣にも迷惑をかけました。実名報道を控えて欲しいとお願いをしましたが、無視されました。なぜ、被害者だけが苦しまなければならないのでしょうか。
被害者は自殺願望があり、自ら犯人に接触したと言われていますが、間違っています。娘はこれまでも悩みを抱えてきましたが、一つ一つ問題を解決してきました。事件の直前、成績に悩んでいました。しかし、娘がこのような小さなことで希死念慮を抱くはずがありません。
大学から面談通知が来ていました。両親とともに呼ばれていたため、「留年が決まったわけじゃない。きっと避けるためのヒントをくれるんだよ」と諭すと、娘も納得していました。生きてさえいれば解決できた悩みです。少し、気が重かっただけで、逃げたい、話を聞いて欲しいとツイートしただけと思います。
被告人のように悪意があり、下心をもって近づいてくる人がいることを知らなかったのです。なぜ、19歳で殺されなければならなかったのでしょうか。娘は、夢や希望、未来の全てを奪われました。
被告人は、女性に会い、ヒモになれるかを判断し、ヒモになれないとレイプし殺害しました。犯行を重ねるたびに目的が変化していき、異常な性欲を満たすことが多くなり、殺害までの時間が短くなっていきました。そして、次第に殺害や解体に慣れていったのですが、裁判では「記憶がない」と繰り返すばかり。「悩みを深掘りした」というが、内容を覚えていない。身勝手な通り一遍な発言を繰り返しました。
被告人は、娘のことを「無口な人、職業のことしか聞き出せなかった」と言っていました。無口なのは、心を許していないからで、警戒をといていないからです。
今でも19歳の娘が心の中に生き続けています。時々、家の中で娘の気配を感じます。「ただいま」「おなかすいた」と帰ってくるような錯覚をすることもあります。寂しさに耐えきれず、涙が止まらなくなることはあります。生きている限り、こうした感情が続くのでしょう。どうか、娘を返してください。娘との幸せな生活を戻してください。私たちの願いはそれだけです。それが叶わないなら、重い罰を受けてください。
娘を殺害した被告人には、極刑が下ることを信じています。娘を思い、自分たちを振り返る3年間でした。私たち遺族を支えてきた方々には感謝します。
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「捕まらなければ、後悔していません」
こうした遺族の意見を聞いて、白石被告はどのような心境になっていたのだろうか。翌日の被告人質問では、弁護側から「一連の事件について後悔しているか?」との質問がされた。白石被告は「結果として捕まってしまったので後悔している」と答えた。
これまでに話をしていないことがあるかを問われても「これまでに話した通りです」と、あっさりした反応だった。検察側の質問にも「捕まらなければ、後悔していません。捕まったら失敗したことになると思った」と、それまでと変わらない言動に終始していた。
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