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2020/12/16

リフォーム屋さんに見てもらうと…?

 この時点では120%買わないくらいのつもりだったのですが、いつも仕事をお願いしているリフォーム屋さんに見てもらうと「再生できるのではないか。400万円くらいでいけると思います」という信じられないお返事が。

建物を見てもらうと400万円ほどでリフォーム可能という話だったが…本当か? ©あらいちゅー

 借地権とはいえ、23区内の駅チカにトータル780万円でリフォーム済みの戸建てが持てるのは悪い話ではありません。近くには商店街・スーパー・コンビニ・銭湯・学校・公園・駅にバス停と、生活スペックはかなり高いです。そのため想定賃料も周辺事例から7万~8万円くらいはいけそうなので、地代負担を入れても利回り12%くらいの数字が見えてきました。

 しかし築古ボロ家のリフォームには追加出費がつきものですし、そもそも借地権で12%では投資としての旨味がないと思いました。そこでギリギリ買う理由がある(他の物件よりこちらを買ったほうがよい)価格として、半値の200万円で指値をすることに。これが見事に通ってしまい、江戸川のラピュタは私のものになったのでした。

「やっぱりこれは駄目です」

 売買契約を済ませ、さっそくリフォーム工事に入ります。今回は外壁を木から鋼板に変えて防火性と断熱性を確保、屋根は大規模補修で済ませ、内部はクロスを貼って美装、キッチンと風呂釜は新品に交換するというオーソドックスな方針にしました。

ツタを取り除き、着々と進むリフォームだったが… ©あらいちゅー

 建物200万円+リフォーム400万円のトータル600万円で、家賃8万円であれば表面利回りは16%になります。東京23区の駅徒歩7分でこの数字であれば、ホームランとは言いませんが二塁打くらいの数字といっていいでしょう。

 そして、ワクワクしながら仕上がりを待っていたのですが、着工から数日経ったあたりで、リフォーム屋の親方から「やっぱりこれは駄目です」という驚愕の電話が入ってきました。

建物の躯体はボロボロだった ©あらいちゅー

 壁や床をはがしてみたところ、全体的に建物の強度が足りておらず、特に屋根がしんどいようで、屋根屋の親方からは「次の台風で倒壊するから一刻も早く取り壊したほうが良い」とまで言われてしまったそうです。マジかよオイ…。

進むか引くかの決断

 ここで取りうる選択肢は3つありました。まずは新築案。幸い再建築可能な土地なので、普通に新築戸建てを貸家として建ててしまう方法です。しかしこれだと時間とお金がかかりすぎます。

 続いて耐震補強をしたあとにリフォームをする案。残念ながらこれは新築なみのお金がかかると判明し、意味がないのでボツとなりました。

 最後のひとつはリフォームを諦めて土地を地主さんに返還する案。200万円は丸損となってしまうのですが、嬉しいことにそれ以上の損は発生しません。気分切り替えて次いこうぜ、というやつです。