1ページ目から読む
2/3ページ目

 KDDIの東海林崇副社長は「今後、他社の動向をみて、auやUQモバイル、今度、展開するデジタルブランドなどマルチブランド戦略で必ずユーザーが満足できる料金プランを出していきたい」と語る。

マルチブランド戦略をとるKDDI(筆者撮影)

 NTTドコモでは12月中に既存の料金プランである「ギガホ」「ギガライト」も設計を改定する予定だ。ahamoは若者を狙う一方で、既存のプランは家族向けを強化していくとしている。

 KDDIやソフトバンクは、NTTドコモが12月中に発表する料金プランの内容を見て、対抗策を練ってくるはずだ。ahamoが始まるのが来年3月。KDDIやソフトバンクは年明けから1月末あたりまでに、対抗策を発表してくるだろう。3月までに新料金プランを使えるようにするのではないか。新料金プランを始めるには、請求システムの改修なども必要になってくるため、提供開始が遅れる可能性もあるが、「発表」だけでも3月までに必ずやってくるはずだ。

ADVERTISEMENT

 そうなれば、来年の3月には、NTTドコモだけでなく、auやソフトバンク、楽天モバイルや格安スマホなど、すべてのスマホユーザーが「どの料金プランを選べばいいか」の検討をすべきタイミングを迎えることになる。

 ただ、NTTドコモがahamoで2980円を提供してきたと言うことは、KDDIとソフトバンクにとってみれば、ユーザーが流出する可能性があるので、当然のことながら、同じ2980円のプランを提供して、ユーザーを囲い込もうとするだろう。結局、auユーザーはKDDI、ソフトバンクユーザーはソフトバンクに居残ればいいことになりそうだ。

ahamoが生み出す“リストラ”はドコモショップにも降りかかる

ドコモの発表した「ahamo」はドコモショップのリストラにも地続きだ(筆者撮影)

 ただし、気をつけなくてはいけないのが、ahamoは基本的には「オンラインのみ」しか受け付けないことだ。携帯電話の料金には、基地局などの設備投資や人件費、研究開発費、営業費など、様々なものが含まれているが、今回のahamoは、オンラインのみにすることで、街中のドコモショップの店舗運営費や人件費、サポートのための費用がかかっておらず、低コスト構造だからこそ月額2980円を実現できたという背景がある。