先述したように、技術は出たとこ勝負ではできません。できる技術の経験則を探ってもやり方を見出せないヘアスタイルは、その美容師さんにはできません。
例えば、ドレッドヘアにしてくれと言ってもほとんどの美容師から断られます。そもそもドレッドヘアはほとんどの美容室で「できない」ヘアスタイルです。需要の少ない技術は先輩から教わることがなく、そもそも教えられる技術を持った先輩美容師も少ないため、基本的には一部の専門店でしかできません。
余談ですが、筆者は自身にドレッドヘアを作り、ドレッドヘアで生活していました(ドレッドヘアの作り方はコチラ)。
物理的に「できない」のか、その美容師が「できない」のか?
また一部の美容師さんには、苦手な技術を避けるように誘導する方もいます。
例えば、ショートヘアが苦手な美容師さんは意外と多いです。髪の毛が短いほど髪質や生えグセ、頭の形がヘアスタイルに反映されるため、技術と経験が必要になります。
ですが苦手なままでいても、ショートヘアにしたいお客様はお店に来ます。できもしないのに無理やり切って、森昌子ばりのモンチッチになってしまうのは避けたい。
すると、「髪質的に貴方にはムリなんです」「長めの方がステキですよ」「君にはロングが似合うよ」と、頑なにショートヘアにしないための言葉を並べ、論破してしまう。
良くも悪くも美容師は口が上手
多くの美容師は口がお上手、お客様を持論で丸め込むのはお茶の子さいさいです。
初めていらっしゃるお客様の中には、長い間同じ美容師さんにお世話になっていたと言う方も多くいます。僕が説明しながら話を進めると、「美容師さんに言われていたから、自分にはショートはできないと思っていた」と言われることもままあります。それが物理的にできなかったのか、それともその美容師さんにはできなかったのか。
同業者としては残念な気持ちですが、その美容師さんとしては「自分の得意なロングヘアを売りたい」と思っていた面もあるのかもしれません。
こうやって書きながら、「とか言いつつ自分もやってるんじゃないか?」と筆者自身も翻って、襟を正す想いです。
2020年 ライフ部門 BEST5
1位:「お金払ってるのに、なんで」と思うけど…美容師が「できない」と言う4つの理由
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2位:事故物件に住んだらこんなにヤバかった「深夜に通知不可能の着信。留守電を再生したら…」
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