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高級タワマンでも実現されていない画期的な構造!
そんな沢田マンション最大の見どころは、なんといってもスロープだろう。
立体駐車場のように取り付けられたスロープで、車に乗ったまま2階3階の玄関先まで乗り付けることができるのだ。さらにマンション内を突っ切って裏手に回り、4階5階まで繋がっている。
こんな仕様、高級タワーマンションでさえも未だに実現されていない画期的なアイデアだ。この日は上階の住民が自転車に乗ったままスロープをシャーッと駆け下り、そのままノンストップで気持ちよさそうに出掛けて行った。
建物内には“隠し階段”も!
さらにもうひとつ、ひときわ存在感を放っているのがリフトだ。
もちろんこれも手作りで、資材を運ぶために使われている。さらにリフトの下には地下への隠し階段が現れ、「多目的ホール」と書かれたスペースへと繋がっている。意外なところに意外なものがあり、発見するたびに驚きがある、さながらここは忍者屋敷のようだ。
また、インテリアのようになにげなく置かれた発動機にも注目したい。
製材機を動かし、地下水を汲み上げるポンプを動かしと、マンション建設における様々な場面で活躍してきた実物で、コレクションは40台にも及ぶ。
壊れては直しを繰り返してきた発動機。沢田マンションは、この発動機があったからこそ、増築を重ね、現在の迫力溢れるマンションを作り上げることができた。目立たないが、とても大切にされていることがよくわかる。