「過去最高といってもいいかもしれない」という審査員の評価のもと、ミルクボーイの優勝で幕を閉じた昨年のM-1グランプリから1年――。
今年もまた、年に1度の漫才の祭典が近づいてきた。
12月20日(日)に決勝の大舞台を迎え、勝ち上がった10組の漫才師が覇を競うことになる。彼らは決勝に向けて、いまどんな思いを抱いているのだろうか?
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敗者復活を除いて、決勝に進出した9組のコンビの中では最年少――。
その勢いとオリジナリティあふれるツッコミを活かした漫才スタイルで、初めて決勝まで勝ち進んできたのが、グレープカンパニー所属の東京ホテイソンだ。
「負けたら終わり」の準決勝までの戦いぶりと、そこからの勝利を、いったい彼らはどんな風に受け止めたのだろうか。
正直「もう呼ばれないだろうな」と…
――まずは、決勝進出、おめでとうございます。準決勝が終わり、1時間半ほど間をおいて、決戦会場で決勝進出9組の名前が次々と読み上げられていきました。お2人は何番目に名前を呼ばれたのですか。
たける 8番目でした。けっこう遅かったんです。
――エントリーナンバー順に呼ばれるのですか?
たける 今年はアルファベット順だったみたいです。
ショーゴ 最初が「A」のアキナさんで、最後が「W」のウエストランドさんだったので。僕らは「T」なのでケツから2番目だったんです。
たける エントリーナンバー順だと、自分たちの番号が過ぎたら落選だとわかってしまうじゃないですか。なので、番組サイドのちょっとした遊び心だったみたいです。
――8番目ともなると、かなり不安だったのではないですか。
ショーゴ 残り2組だったので、正直「もう呼ばれないだろうな」と思っていました。
たける それはちょっと思いましたね。
エントリーナンバー「3000番」
――準決勝は相当、ウケていましたよね。
ショーゴ でも、おいでやすこがさんがウケ過ぎていて。あそこまではないなという思いもありました。
たける コロナの影響で、お客さんが去年の半分くらいしか入ってなかったじゃないですか。だから「あれ? これウケてるよな……?」という感覚でした。
ただ、僕ら、今年のエントリーナンバーが3000番だったんです。めちゃくちゃキリのいい番号で。「あ、これは縁起がいいんじゃないか」という気持ちはどこかにありましたね。ファイナリストを発表するときは「エントリーナンバー3000」って読み上げられた瞬間、わかりました。複雑な番号だったら、覚えられていなかったと思います。