今年もまた、年に1度の漫才の祭典・M-1グランプリの決勝が近づいてきた。12月20日(日)に大舞台を迎え、ここまで勝ち上がった10組の漫才師が覇を競うことになる。

 結成6年目と決勝進出者の中では最も若手の東京ホテイソンは、備中神楽のリズムともいわれる特徴的なツッコミを武器に活躍してきた。

 そのスタイルは一体いかにして生まれたのか。そして、2人が感じた自分たちのスタイルの限界とは何だったのか。

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東京ホテイソンのたけるさん(左)とショーゴさん(右)

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ネットの相方募集で出会った2人

――結成6年目でM-1の初ファイナリストですから順調のように思えますが、ここにくるまでは簡単ではなかったようですね。決勝進出の記者会見で話していたように、霜降り明星に似ているとネットで叩かれたり…。

ショーゴ ちょうど自分たちのネタに限界を感じ始めてたときでもあったので、ほんの一部のそういった声に過剰に反応してしまったんです。

――お2人の漫才は「ツッコミ独特系漫才」と評されることがあります。たとえば、水族館でイワシをいつまでも見続けているショーゴさんに、たけるさんが「い~や、クリオネの尺!」とたとえツッコミをする。

 その時代がかった言い回しもあって、そう呼ばれているわけですが、あのスタイルができたのはいつ頃なのでしょう。2017年にM-1の準決勝に初めて進んだときには、もう披露されていました。

ショーゴ 2016年のM-1が終わった直後ですね。前年に続いて2回戦で敗退してしまって、どうしようかとなって。もともとたけるに大きな声で突っ込ませるみたいなパターンは持っていたんですよ。

たける ただ、最初はスタイルというよりは、内輪ネタの悪ノリみたいな感じで。

 

――ちなみに、ネタはどちらが書いているんですか?

たける ショーゴです。

ショーゴ 「こんな感じでボケるから、ボケに合うツッコミを考えよう」みたいな感じでつくっていきます。ツッコミのワードが目立つので「ツッコミから考えてるんでしょ?」とかよく言われるんですけど、ボケ先行です。

――2人はそもそもネットの相方募集の掲示板で出会ったということですけど、相当、珍しいですよね。

ショーゴ ライブのオーディション情報とかが載っている『芸人倶楽部』っていうサイトがあって、その中に相方募集の掲示板みたいなのがあったんです。そこでたけるが相方を募集していて、「こいついいな」と。