2020年(1月~12月)、文春オンラインで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。ビジネス部門の第5位は、こちら!(初公開日 2020年6月23日)。
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ここ2~3カ月の間に、多くの大衆そば屋・立ち食いそば屋が閉店した。青砥の「青砥そば」、豊洲東雲の「てっちゃん」、田町の「丸長」、御茶ノ水などの「そば新」、春日の「源太郎そば」、六番町の「ゆで太郎」、秋葉原の「六文そば 昌平橋店」、米原駅の「井筒屋」など、契約満了やビルの建て替えなどとともに消えていった。コロナの影響が拍車をかけたのだろう。
5月25日、東京都の緊急事態宣言は解除されたが、せめて感染者ゼロが1週間続いてからにしてほしかった。これからは自衛で二次感染を防がなければならない。過酷な日々が続きそうだ。
しかし、飲食店経営者にとっては、そんなことは言っていられない。死活問題である。解除後は今までの未曾有のマイナスをモーレツに回収しないとならないのだ。生き残りと復活への日々が続いていくわけである。
横浜郊外フードコート、大衆そば屋の実力は?
郊外にある複合型のショッピングセンターも4~5月は軒並みクローズ。フードコートももちろん閉鎖されていた。それが5月末から6月に入りようやく再開され動き出したようだ。
そこで、梅雨入りした6月半ばの土曜日、神奈川県横浜市都筑区のセンター北駅近くにあるノースポート・モールにあるそば屋「二八蕎麦 久右衛門」を訪ねてみることにした。
午前10時半、ノースポート・モールはまだ買い物客は少なめで、10時から営業しているフードコートもお客さんはちらほら。
きりっと冷えてコシの強いそば
さっそく、人気の 「二八蕎麦セット(甲)冷(もり蕎麦+鰺ご飯(小))」(680円)を注文した。待つこと3分くらいだろうか、無線端末にお知らせが来たので、受け取りに行く。そして、6人掛けの大きなテーブルに座って、まず、そばを一口食べてみた。