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AVをやってしまったらもう絶対にアイドルにはなれない

――それで裏方に回ってみたいと。元アイドルでプロデュース業をしているというと、指原莉乃さんが思い浮かびます。

「確かにアイドル好きですもんね、さっしーも」

©文藝春秋

――スキャンダルをバネにして飛躍したアイドルという点でも、三上さんと指原さんは共通しているように思います。2020年はAKBの紅白歌合戦連続出場記録がストップするなど、グループにとって大きな転換点となりました。在籍していたことを今でも思い出すことはありますか?

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「いえ、在籍していた事を忘れてしまうくらい、離れた存在になってしまいました。今は、私がAV業界に行ったことで、かえって注目されていますが、私個人としてはあんまり自分と近いものだと思っていないんです。

 今でも仲良くしている子は何人かいるんですが、私のほうから誰々と連絡とっているとかは発言できないんですよね。やっぱり過去に不祥事起こしたことや、この業界にいることも良く思ってない人がいるかもしれないし、それは分からないので。だから私としては自分の在籍していたグループを“古巣である”とは意識しないようにしている部分があります。でも、AV女優としての私をこっそり『ファンだよ』って言ってくれるグループの子がいたりして、そういうのは嬉しいですね。その子には私のブランドの洋服をあげたりしました(笑)」

 

――アイドルに戻りたい、とは一度も思わないですか?

「全く思わないです。AVをやってしまったらもう絶対にアイドルにはなれない。もちろん『恵比寿マスカッツ』とか『HONEY POPCORN』とか、アイドル的な活動はさせてもらっていますし、女性ファンが応援してくれることでアイドルっぽい気持ちにはなれたりもします。

 でも私の軸足はあくまでもAV女優。どんな仕事も『AV女優の三上悠亜がやってるからおもしろい』って私は思いますね」 

©文藝春秋

◆◆◆

 三上悠亜のインタビューは2時間に及んだ。どんな質問にも真摯に耳を傾け、インタビュアーの目を見つめながら丁寧に答える様子は、アイドル時代よりも自信にあふれているように見えた――。

撮影=山元茂樹/文藝春秋

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