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プロスポーツの「入場料収入」は幻想? 2021年、試合は『お金を稼ぐ場」ではない

池田純「スポーツビジネス・ストロングスタイル」#7

2021/01/06
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数年後の実現を目指すグランドデザイン

 そして、そのプールに集ってくださった方々に対して、さまざまな特典満載の、サブスクリプションのようなサービスを提供していきます。オンライン・オフライン問わず、選手との接点を持てる機会を作っていくことはもちろんのこと、たとえばブロンコスの新リアルマスコットである「ポニー」の命名権だったり、そのポニーと触れ合える権利なども、サービスの一つとして付加していく予定です。

 これは、その方々が「ブロンコスファミリー」として、ゆくゆくはブロンコスの「一口株主」的な立場になっていただく、そのさきがけとなるサービスです。

 せっかくですので、現状考えているファミリーの概念図をここで共有させてください。

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ブロンコスファミリー概念図

 個人法人問わず、地域の方々が、それぞれの意識に応じてブロンコスに関わっていただけるような形を整えていきます。

 観戦も含めて地域の遊び場のひとつとしてブロンコスコミュニティーを捉えてくださるところから、サブスクリプションプランを利用してくださる方、選手がバスケットを教えてくれる「大人のバスケサロン」としてのブロンコクラブに加入する方も生まれ、よりコミット度が高くなるパートナーも集まるようになっていく。そして最終的にはクラブ運営会社の株主として、優先株の配布はもちろん、運営会議への参加など一緒にクラブを動かしていくパートナーにもなっていただけるような、そんなイメージです。

 すぐにこの形を整えます、ということではなくて、これをグランドデザインとして、数年後の実現に向けて進んでいこうと思っています。

 そして、ゆくゆくは一番上の層=株主の層をどんどん分厚くしていき、市民クラブとして成長していきたい、そう考えています。

 B3リーグは1月8日から始まります。新生ブロンコスのファーストゲームは、前記したように1月16日にティップオフです。

 わたしたちと共にこの新しい船出を祝い、一緒に戦ってくださる方を、さまざまな取組みを通じて増やしていきたい、と考えています。

 新しいチャレンジにはさまざまなトラブルがつきものではあります。これからもいろいろなことが起きるでしょう。目下の感染拡大への対応も必要になってくるでしょう。

 それでも、臆することなく、新しいスポーツビジネスの可能性を、“常識”に囚われることなく追い求めていきます。

 2021年のブロンコスの挑戦に、ぜひご注目ください。

 

※さいたまブロンコス公式サイト https://broncos20.jp/
※池田純オフィシャルサイト https://plus-j.jp/

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