新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、2020年はスポーツの世界もかつてない逆境に立たされた。プロ野球やJリーグをはじめ、スポーツの試合は軒並み中止・延期を余儀なくされ、シーズン再開後も無観客試合や観客数の大幅な制限といった対応が求められることになった。
日本中のスタジアムが静寂に包まれるなか、3月下旬には東京オリンピックの1年延期も決定。そんな2020年にも、日本中のファンを熱狂させてきた数多くの“名プレイヤー”たちが現役引退を発表した。惜しまれながらも第一線を退く選手たちを振り返りたい。
【サッカー:内田篤人】
サッカー日本代表の右サイドバックとして、2014年のワールドカップ(ブラジル大会)では全試合でスタメンフル出場を果たした内田篤人。ドイツ・ブンデスリーガでは度重なる怪我に苦しみつつも、主にシャルケの中心選手として活躍。2018年には古巣・鹿島アントラーズに復帰し、再び日本のファンを沸かせた。
しかし、2015年に手術した右膝の故障が完全に癒えることはなく、今年8月20日にクラブを通して引退を発表。直後の23日に行われたガンバ大阪戦が現役ラストマッチとなった。試合後のセレモニーでは言葉を詰まらせながら、「日の丸を背負ってプレーする重さも、殺気のあるドイツでのスタジアム、辛さも嬉しさも、すべて僕の財産です」とスピーチ。最後は「また会いましょう」との言葉で締め、14年半の現役生活に終止符を打った。