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 このエリアはもともと別荘地であること、海に面して温暖であることが相まって、住む人たちの人柄も屈託がなく明るい。教育環境も整っているし地元愛の強い人が多いせいか、子供たちも地元同士でつきあいを続け、結婚するカップルも多いと聞く。

鵠沼海岸(著者提供)

いざという時にも都心にアクセスできる強み

 都心居住が強まったここ四半世紀では、「会社ファースト」の家選びでは選択されることが少なくなっていたが、都心まで通勤するにもおおむね1時間から1時間半程度。毎日となると苦痛でもリモートワーク時代には、いざという時にも都心にアクセスできるのは大いなる強みといえよう。

 湘南といえば茅ケ崎を思い浮かべる人が多い。加山雄三やサザンオールスターズの面影が強いせいだ。だが茅ケ崎の海寄りに住むには、茅ケ崎駅からはバス便が主だ。鵠沼から片瀬江ノ島エリアは藤沢駅から小田急、江ノ電の2つの路線が海際まで連れて行ってくれる。市の財政状況をみても、北部の境川、引地川沿いに多くの有力企業、工場が立地し、財政が豊かな藤沢市に比べ、住宅地がほとんどの茅ヶ崎市は自治体サービスでも不満だという住民は多い。

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©️iStock.com

 ポスト・コロナに住む街はやはり江の島、鵠沼エリアで決まりだ。唯一の不安点は、地震だ。関東大震災時には、このエリアも津波の被害を受けた記録が残っているが、このエリアでは膝丈程度のものだったという記録が残されている。ハザードマップによれば、津波で危険度が高いのはむしろ江の島の東側、鎌倉寄りである。こればかりは発生してみないとわからない「神のみぞ知る」だ。それらを差し引いてもこのエリアに住む価値は高そうだ。ポスト・コロナ時代の幕開け、家選びにも大きな変化が訪れることになりそうだ。