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 最も驚くべき参戦キャラクターは、『マインクラフト』の「スティーブ / アレックス」だ。『マインクラフト』は自由にブロックを設置してものづくりを楽しむゲームであり、「世界一売れたゲーム」としても有名。販売本数は1億7600万本を突破しており、もはや名前を知らない人のほうが少ないかもしれない。

一見『スマブラ』とは思えない画面/『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(2018年)

 もちろん、単純にゲーム作品同士がコラボするのであればよそでもありうる。『スマブラ』はただコラボするだけではないのだ。

単なるコラボとは一線を画する“こだわり”

 ファイターとして登場するキャラクターにはそれぞれ技が用意されており、それがきちんと原作を再現したものになっている。たとえば『マインクラフト』のファイターであればブロックを置くことができる。もともと『スマブラ』にそのような要素はないので、ファイター追加と同時に新たなシステムも追加されるわけだ。

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 あるいは、『ストリートファイター』シリーズのファイターであれば、波動拳や昇龍拳をコマンド技(特殊な動作で技を出せる格闘ゲーム特有のシステム)で出せるようになる。『ドラクエ』の勇者なら「メラ」や「メガンテ」といった呪文が使えるシステムが追加されるなど、原作をリスペクトしつつ細部まで徹底して再現を行うのだ。

 通常のコラボであれば、単純に作品にキャラクターが顔を出してもとのゲームシステムに合わせた形で活躍する流れになりやすい。しかし『スマブラ』の場合、コラボ作品のゲームシステムを吸収して成長していく。

クラシックゲームのシステム面を吸収したコラボレーション/『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』(2018年)

 ステージのこだわりもかなりのもの。単純に100ステージ以上が用意されているうえ、その種類も豊富。『スマブラ』オリジナルのものもあれば、参戦ファイターに関連したステージもあり、あるいは『ドンキーコング』や『星のカービィ』を意識したレトロなものもあれば、ニンテンドーDSや『Wii Fit』といった大ブームを起こしたゲームをモチーフにしたものも存在。そして、それぞれで発生する仕掛けが異なるこだわりよう。