今回、文科省は一斉休校の要請はしない方針
今回の宣言にともなって、文科省は一斉休校の要請はしない方針だという。1月5日、萩生田光一文部科学大臣は会見で、「児童生徒の発症割合や重症割合は他の年齢に比べて極めて小さい。感染経路も家庭内感染が多く、現時点では学校を中心に地域に広がっていない状況のため、文科省から学校に対して、一斉の休業を要請することは考えておらず」などと述べた。また、文科省等は「小学校、中学校及び高等学校等における新型コロナウイルス感染症対策の徹底について(通知)」を出したが、以下のような措置を求めている。
「地域一斉の臨時休業については、学校における新型コロナウイルス感染症のこれまでの感染状況や特性を考慮すれば、当該地域の社会経済活動全体を停止するような場合に取るべき措置であり、学校のみを休業とすることは、子供の健やかな学びや心身への影響から、避けることが適切です。 児童生徒や教職員の中に感染者が発生した場合に、感染者が1人発生したことのみをもって、学校全体の臨時休業を行うことは、控えてください」
外出自粛で家庭内でのDV事件が増加
2020年度の学校の授業は、多くの地域で6月1日から始まった。特に新入生は学校に馴染むタイミングが遅れた。学校としても12ヶ月分のカリキュラムを実質的に10ヶ月で終えなければならなかった。再び一斉休校になれば、さらに期間が短くなり、ストレスの蓄積も膨らみかねなかった。それを避けることができたことになる。ただ、新規感染者数が減らない場合、今後どのような措置をとるかは未知数だ。
長期にわたる不要不急の外出自粛は、子どもだけでなく、親にもストレスが及ぶ。そのため、家庭内でのストレスが溜まりやすい。警察庁によると、DV事件も増加した。DVが増えるということは、配偶者間暴力から派生して、子どもへの身体的虐待(暴力)や子どもへの心理的虐待(面前DV)が増える可能性も秘めている。