——ジャニーズJr.を卒業して新しい道を選ぶ方に、「これをやっておくといいよ」というアドバイスがありましたらぜひお願いします。
「偉そうに言えることではありませんが、どんな人脈も大切にした方がいいと思います。誰しも1人では生きていけないので、困ったときは人を頼り、そのぶん自身も人に尽くす。持ちつ持たれつ、決して驕ることなかれ、です!」
Aさんが話してくれた“上役に気に入られるか”というのは一見理不尽なようでもありますが、言い換えれば“いかに自分のために動いてくれる味方を増やすか”ということであり、さらに言えば“自分のファンになってもらえるか”ということでしょう。
「あいつは気に入られている」とすねる暇があったら、自分のアピールポイントを磨いて相手を振り向かせる気概が必要なのは芸能界に限りません。
ジャニーズ事務所も変わる必要がある
ただし「22歳定年制」を導入するにあたって、本人の自覚や自己研鑽といった“ジャニーズJr.側の問題”のほかに、ジャッジする“事務所側の透明化”も必要ではないかと思います。
現状、ジャニーズJr.がCDデビューに至るための明確な基準は示されていません。これまではジャニーさんという審美の天才がピックアップする少年を見極め、時には“一度落ちた人”さえ掬い上げて絶妙な人選を実現してきました。
しかしこれからは、その天才的な審美眼に頼ることはできません。ジャニーさんだからこそ成立していた「ユー、やっちゃいなよ!」的なファンタジックな“運ゲー”ジャッジは減少し、今後は「このテストに合格すれば次のステップに進める」というわかりやすいデビューへの道筋も必要ではないでしょうか。
そうでなければ、勝利条件が見えない苦しさに少年たちの心が蝕まれる可能性さえ否定できません。
現在、ジャニーさんの遺志を継いだ滝沢秀明さんがジャニーズJr.の育成に力を注いでおり、ジャニーズJr.の公式エンタメサイト「ISLAND TV」等で、メディア露出の少ないジャニーズJr.にアピールの場を与えています。
ジャニーズJr.を日々見守る楽しさが増えれば、ファンとしても「なぜ彼はデビューできないのか?」、「どうすればデビューできるのか?」に気が向くようになると思います。
そうなればプロ野球のドラフト会議のように、22歳にこだわらずとも「18歳までに合格できなければ諦めよう」など、進路の仕切り直しもしやすくなります。