「批評」「論評」も耳に入れたくない?
このことについて河野氏は「誹謗(ひぼう)中傷している人には遠慮いただきたい」と説明している。誹謗中傷の「判断」もザワザワするが、河野氏は大事なことを言っていない。
河野大臣はクソリプで絡んできた人だけでなく、エゴサーチをして自分を批判する人もブロックしているのだ。
個人的なことを言うなら、汚い言葉で絡んできた相手には政治家でもブロックしてもいいと思ってる。しかしわざわざエゴサして自分に批判的な意見を言う人までブロックしまくるのには驚く。いや、そもそも「批判」だけか。「批評」「論評」も耳に入れたくないのでは?
沖縄タイムスの阿部岳記者も河野氏に宛てて何かを書いたことはなく、河野氏について2回つぶやいたらブロックされたという。
ここまで読んで「所詮ツイッターではないか。誰をブロックしようが自由」と思われる方もいるだろう。
もし河野氏が言うようにツイッターが「ほんわかとした、癒やしのコミュニティー」ならそうかもしれない。犬を撫でたとか猫が可愛いとかご飯が美味いならそうだろう。
しかしギョッとしてしまうのは強い政治的な「メッセージ」も入れてくることなのだ。
思い出される「イージス・アショア」のツイート
具体例がイージス・アショアに関するツイートだった。
河野氏は昨年5月7日、『「イージス・アショア」秋田市の候補地を事実上断念』というNHKニュースを引用し、
《フェイクニュース。朝からフェイクニュースだと伝えているのに、夜のニュースでも平気で流す。先方にも失礼だ。》
とツイート。
フェイクニュース。
— 河野太郎 (@konotarogomame) May 7, 2020
朝からフェイクニュースだと伝えているのに、夜のニュースでも平気で流す。先方にも失礼だ。 https://t.co/qM1U0JWlmt
さらに《今回のフェイクニュースの先陣を切ったのは読売新聞。》とも。昨年5月6日に読売が一面で報じたことを指している。
このあと、この件はNHKや読売新聞の報じた方向になり、河野防衛相は6月15日に「イージス・アショア」の配備計画を停止すると表明した。読売の記事はフェイクニュースではなかった。