この記事をじっくり読んだ。
「河野氏『私の発案』 ブルーインパルス都心飛行」(毎日新聞6月3日)
《河野太郎防衛相は2日の記者会見で、航空自衛隊のアクロバット飛行隊「ブルーインパルス」が東京都心上空で展示飛行をしたのは、自身の発案だったことを明らかにした。以前の会見では発案者を明らかにせず、省内外から説明責任を果たすよう求める声が上がっていた。》
「プロセスはどうでもいいだろうと思う」?
あのブルーインパルスの飛行を知ったとき、私は「河野大臣のアイデアなんだろうなぁ」とふつうに思った。ブルーインパルスが飛んだら自身のツイッターでも盛り上がるんだろうなぁと。
※実際に「#みてくれ太郎」というハッシュタグを使って写真をアップしてほしいと呼びかけていた。
しかし飛行の翌日、次の記事を読んで「おや?」と思った。
「ブルーインパルス感謝の“航空ショー”は誰の発案?」(日刊スポーツWEB5月30日)
《「プロセスはどうでもいいだろうと思う」フライトを直前に控えた当日の記者会見。河野太郎防衛相は概要や趣旨を説明する傍ら、誰が発案したのか問われると、こうはぐらかした。》
……プロセスはどうでもいい?
河野氏は2017年の陸上自衛隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題のとき、
《日報を開示請求したフリージャーナリストに防衛省は「廃棄した」と回答したが、河野氏は行政改革の一環として日報を捜すように同省に要請。その後、日報が残っていたことが発覚した。》(「PKO日報問題に関わり 河野防衛相に期待と緊張 内閣改造」毎日新聞WEB2019年9月11日)
情報公開やプロセスに対してこういう姿勢だった人だ。今回はそんなに発案を知られると嫌な案件だったのだろうか。私の頭の中は「#おしえてくれ太郎」というハッシュタグで一杯になった。
批判があがると河野氏は6月1日にアップしたブログで自分の発案だと書いた。ブログというのも驚いたが、2日の会見では《「『私の発案』と言うのはやぼだと思う。私のスタイルではない」と釈明した。》(毎日新聞6月3日)
苦しいなぁ。
河野氏はブルーインパルス飛行は「美談」であることを前提としていることがわかる(しかも当日のフライト前の時点で)。美談だからオレが決めたなんてわざわざ言わないという感じで、釈明も美談設定にしているのだ。苦しいなぁ。