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「いつの間にかブロックされていた」「何ででしょう?」

「公人がブロックOK? 河野外相ツイッター閲覧妨害」という昨年7月20日の東京新聞の記事では、

《「いつの間にかブロックされていた」「何ででしょう?」ツイッターを検索すると、こんな怒りや戸惑いが次々と見つかる。「#河野太郎にブロックされた」「#河野太郎ブロック祭り」といったハッシュタグまである。》

 と報じている。

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 河野氏のツイッターは美味しいご飯を食べたとか、猫を撫でたとか、そういうツイートだけかといえばそうではない。むしろ積極的に公的な情報を載せている。新型コロナウイルス感染者情報など、誰もが知りたい情報を載せている。

©文藝春秋

 こういう使い方をしていながら、自分の気に入らないツイートをする人間をブロックするのは「情報は俺に従うやつにだけ教える」と言ってるのと同じだ。もっといえば公的情報すらフォロワー稼ぎのために発信していると思われても仕方ない。大事な情報は各機関のHPで直接調べればいいというなら、ツイッターに公的情報を載せるのも同じく不要であろう。

 このほか、河野氏は自身に関するツイートをした人を素早く見つけてコメントする返しで人気も集めているが、エゴサーチして批判する人をブロックするのと見事に表裏一体である。

 甘えてくる奴は可愛がるが、批判する奴はブロックする。驚くのはその様子を隠す気配もないことだ。

 河野太郎氏はいつ、こんな感じになってしまったのだろう。

10年前、河野氏をライブに招いた

 先に書いたように、実は私は10年前に河野氏をトークライブに招いたことがある。2010年6月8日のことだ。「3・11」の前年だったが、河野氏は電力業界の圧力を赤裸々に話した。

©文藝春秋

 私が「それだけの圧力があっても、もし河野総裁になったら電力業界に関して突っ込みを公に入れるってことですか?」と尋ねると「そうですね。突っ込みを……。事業仕分けやっちゃおうかな!」と言って会場内から大拍手を浴びた。

 ライブの最後に「じゃあ河野さんはどんなに時流が逆風でも、主張は変えないってことですね」と問うと「そうですね」「日本国の将来は私が明るくしますから! 大丈夫です!」と宣言。またも喝采を浴びていた。私は自民党にも面白い人がいるのだと思い、会って話を聞いてみてよかったと思った。

 しかしそのあとの“変節”は知られるとおり。

「入閣の河野太郎氏『脱原発』どうする ブログの公開中断」(朝日新聞デジタル、2015年10月7日)

《自民党内きっての脱原発派として知られる、河野太郎衆院議員(麻生派)が初入閣した。(中略)原発再稼働を批判してきたブログは同日夜現在で「メンテナンス中」として、閲覧できない状態になっている。》

 今回ブルーインパルス発案は自分だと明かしたのはブログだったが、そんなに大切にしているブログの記事が閲覧できなくなってしまった過去があるのだ。

 それだけではない。