文春オンライン

森七菜“電撃移籍”の舞台裏 かつては華原朋美も壇蜜も……タレントの“引き抜き”“移籍”はなぜ起きるのか

note

イベント中、タレントの親にスカウトが接触するケースも

 森も含めて10代でスカウトされ、スターになったタレントは多くいる。だが、森のようにすぐにブレイクするケースは稀で、仕事がなく、数年後には芸能界を去る者も少なくない。ゆえに事務所側は、常に可能性のある人材を探し、見つけた対象が他の事務所に所属していても引き抜きにいく。そして、第1段階として対象が所属事務所に不満を持っていないかを調査。と同時に親への接触をはかる。その現場がイベント中だったことも……。ある芸能プロ社長が、憤りながら当時のことを説明した。

「もう数年前のことですが、うちの事務所がファン感謝イベントをした際、会場に他事務所のスカウトが潜入していたんです。そして、グループのセンターを任せていたアイドルの母親を見つけ出し、『待遇に不満はないですか』『娘さんの将来をどうお考えですか』と聞いてきたそうです。こんな大胆な行動に出るとは…と驚きつつ、許せなかったので、お世話になっている大手プロの役員に相談し、その事務所に警告を入れてもらいました」

「母親が一番の相談相手」という森

 文字通りの「仁義なき戦い」だが、森の場合は、母親の方から他事務所の関係者と接触していたという声も伝わってくる。母親は、森が高校を卒業したタイミングで大分から上京。複数の芸能関係者によると、次第に現場にも同行するようになり、スタッフ、共演者、他の事務所関係者への挨拶を繰り返していたという。SMAとの接点も、そんな動きの中でできたのだろう。

ADVERTISEMENT

森七菜 ©️AFLO

「ソニーとはもともと歌の仕事で接点がありましたが、森さんは朝ドラの『エール』で、SMA所属の二階堂さんと共演しています。本人同士も仲がいいと聞いていますし、そこで待遇を含めた事務所との契約内容を把握していくのは自然です。森さんは、母親が一番の相談相手で、母親も出演作を選ぶことも含めて仕事に介入したいタイプです。前の事務所が森さんを抱え続けるほどのマネジメント力がなくなっていたのも事実ですし、他の大手事務所が森さんを狙っているとの噂も絶えなかった。その中で安定感があり、マネジメント力のあるSMAを選んだということでしょう」(映画会社関係者)

 もっとも、昨今は中居正広、米倉涼子ら大物芸能人が、大手プロから独立していく流れがある。森がさらに成長していけば、かつての宮沢りえのように、母親と独立……ということも考えられる。大物を得たSMAも、安心してばかりはいられない。

森七菜“電撃移籍”の舞台裏 かつては華原朋美も壇蜜も……タレントの“引き抜き”“移籍”はなぜ起きるのか

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー