文春オンライン

「12月の売上が7400万円だったコも」…“営業自粛はしない”歌舞伎町・現役ホストの言い分

2021/02/12
note

 ただ、最も身近な「お金の使い先」が減ってきてしまっているのが気がかりだともいう。

「歌舞伎町の飲食店がどんどん閉まってるんですよ。僕らは同伴とアフターで使わせてもらうことも多いし、普通にご飯も食べたい。歌舞伎町で働いてる奴らって家に帰ってもご飯がないというか、自炊する能力がないような人間が大半ですよ。どんなに売れてるキャバ嬢とかでも家に帰ったら1人でカップ麺すすってたりとか、そんなのばっかり。

 だから飲食店は僕たちにとってライフラインで、温かいご飯を出してくれる店は本当にありがたいし、それに助けられて今までやってきたというのもあります。だから、全力で歌舞伎町の飲食店を助けたいんですけど、営業短縮したまま撤退しちゃう店も出てきてるので、残念ですよね」

ADVERTISEMENT

「こっちの世界に縁なさそうなコが…」

 飲食店はシャッターを下ろしているが、キャバクラや風俗は繁盛している。そんな歌舞伎町に、新たに流入してくる女性が増えている現実もある。

©iStock.com

「昼職だけじゃ難しくなったから夜の世界に入ったってコも多いですね。スカウトの知り合いも、普段だったら絶対こっちの世界に縁がなさそうなコがどんどん増えてきたと言ってました。

 モラルがどうこうじゃなくて日本の現実として、女のコが手っ取り早くおカネを稼ごうと思ったら、そうできちゃう環境があるじゃないですか。でも、そこで心を病んで潰れちゃうコも出てくる。だから、そういうコたちのためにも、僕らはいつも心の拠り所になっていかないといけないと思ってます」

 コロナ禍による経済的な失速は、特に女性を直撃しており、失業率や自殺率も上がっていると報道されている。