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Switchで最も売れたゲームは『あつ森』ではなく…? 意外な作品タイトルと売れ続ける理由

2021/02/09
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任天堂プラットフォームの確立

『マリオカート8 デラックス』がレースゲームであるならば、『マリオカート ツアー』はむしろキャラクターやカートの育成を楽しむゲームというべきだろうか。ゆえに差別化できており、レースゲームを遊びたい人はNintendo Switchが欲しくなる仕組みになっている。

任天堂「2021年3月期 経営方針説明会 プレゼンテーション資料」より

 また、『マリオカート ツアー』によって「ニンテンドーアカウント」の登録者数が急増したのもポイントだ。ニンテンドーアカウントは名前のとおり、任天堂関連の機器やサービスを利用する際に必要になるもので、2020年9月時点で2億アカウント以上も登録者数が存在する。

『マリオカート ツアー』をプレイする際にはニンテンドーアカウントが必須のため、必然的に登録者数が増える。このアカウントはNintendo Switchなどでも使えるため、任天堂関連サービスをスムーズに利用できる状況になるわけだ。このように、スマホ向けタイトルとの相乗効果もあったと考えられる。

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©iStock.com

 ゲームに限らず、カジュアルで多くの人が楽しめる作品というものは軽視されがちだ。しかしながら『マリカー』のような作品を見ていると、支持される作品の裏には相応の理由があるとわかる。ただ定番の地位であぐらをかいているのではなく、さらなる可能性を追求するからこそNintendo Switchのトップに君臨できるのだろう。

Switchで最も売れたゲームは『あつ森』ではなく…? 意外な作品タイトルと売れ続ける理由

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